[健康科学部]南阿蘇村でボランティア
健康科学部の学生と大学院健康科学研究科の大学院生14人が、8月7日から9月17日まで、熊本地震で被災した熊本県南阿蘇村でボランティア活動に取り組んだ。
同村内でグループホームや住宅型有料老人ホーム、デイサービスなどを運営している株式会社南阿蘇ケアサービスに宿泊し、利用者向けの企画を運営したほか、食事介助や付き添い、見守り、職員向け託児施設の手伝いなど多岐にわたってサポートした。さらに南阿蘇村内を中心に被災地を見学し、南阿蘇村社会福祉協議会が運営するボランティアセンターの活動にも参加するなどしてきた。
学生たちは期間中、各自が可能な範囲で交代して現地に入り、活動に従事した。
「高校時代から東日本大震災の被災地でボランティア活動に取り組みました。今回の熊本地震でも、自分も力になれればと参加しました」と話すのは、社会福祉学科で介護コースを選択している原田悟司さん(4年)。
今回の参加者中で最長となる9月1日から17日まで長期間にわたって滞在し、経験を生かして施設職員の支援に取り組んだほか、利用者を対象としたカフェの運営にも参加。コーヒーをいれる傍らで、来場者の話し相手になるなど積極的に交流した。
充実の活動を展開 被災者の心の支えに
原田さんとともに活動の最終週となる12日から17日に参加した堀内真悠さん(3年)と中村晴奈さん(同)は、「役に立てたか不安もあったが、職員の方からありがとうと声をかけてもらえて、来てよかったと感じた」「高齢者の方の話し相手になるだけでも、心の支えになれるのだと学びました」とそれぞれに手応えを語る。「今後も機会があれば、南阿蘇村でボランティアをしたい」と口をそろえた。
南阿蘇ケアサービス副ホーム長で学生たちの受け入れを担った松尾弥生さんは、「皆さんとても真面目に活動していただき、地震であきらめていた季節のイベントも開くことができ大変助かりました。地震はいつどこで起きてもおかしくないもの。学生の皆さんも今回の経験を通じて、普段から意識を高めてもらえれば」と話していた。
(東海大学新聞10月1日号掲載)
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