News:教育
2015年7月1日号
To-Collaboプログラム市民向けフォーラム
地域の防災力を高める

湘南校舎で6月13日、「防災フォーラム」(主催=大根地区自治会連合会、秦野市、東海大学)が開催された。地震予知や災害時の対応に関する最新の知見を学び、住民同士の意見交換を通して地域の防災意識向上につなげることが目的。高輪校舎にも配信され、市民や学生、教職員約300人が参加した。 

この催しは、昨年12月にTo-Collaboプログラムの取り組みとして高輪校舎で開かれた、「防災・減災・救援シンポジウム」に参加した大根地区の住民らの要望を受けたもの。To-Collaboプログラム大学推進「安心安全」プロジェクト(代表者=情報理工学部・内田理准教授)に参加する東海大の教員らによる講演と、地域住民や学生によるリレーディスカッションの2部構成で行われた。

企画運営を担当した崔一煐(チェイルヨン)教授(チャレンジセンター次長)は、「地域の防災力向上には、住民同士が意見を交換する機会を日常的に持つことが大切。中学生や高齢者、障害者らが互いのニーズや災害時にできることを話し合うきっかけにしたいと考えた」と話す。

災害対策の現状を研究者らが紹介

第1部では、海洋研究所地震予知研究センター長の長尾年恭教授が、地震予知研究の現状や短期的な予知を目指して取り組む「地下天気図」の研究を解説。内田准教授が、東日本大震災の際にソーシャルネットワーキングサービス(SNS)が果たした役割や現在開発中のSNSを使った災害情報共有システムを、梶田佳孝准教授(工学部)が、5月に秦野市南矢名下部第3自治会と協力して行った地域の防災マップ作りを紹介した。

その後、2014年11月に発生した長野県神城断層地震で一人の死者も出さなかった白馬村堀之内区の鎌倉宏前区長が登壇。住民同士が日常的に密接な関係を築く努力が、地域の防災力向上につながると語った。

世代や立場をこえて災害時の備えを考える
第2部は、リレーディスカッション「大災害が発生!! 自分たちにできることは? 他人にお願いしたいことは?」を実施。チャレンジセンター「3・11生活復興支援プロジェクト」の元リーダー佐藤由紀さん(大学院理学研究科1年)らが意見を交わした。その中で佐藤さんは活動を通じて考えたことを紹介したほか、各団体で行っている防災活動や災害時にそれぞれの年代ができることなどについて報告。

大根地区自治会連合会の高橋榮一会長は、「こうした催しを開けるのも、この街に東海大があればこそ。今後も大学の先生方と住民が地域の課題を一緒に考えながら、幅広い分野で連携していきたい」と話していた。

 
(写真上)活発な意見交換が行われたリレーディスカッション。秦野市宿矢名自治会会長、秦野市身体障害者福祉協会大根支部長、秦野市立大根中学校と神奈川県立秦野高校の代表者、佐藤さん、秦野市の担当者が登壇した
(写真下)「地下天気図」の研究を紹介する長尾教授