特集:東海大生200人に聞きました
2015年9月1日号
ネットの脅威から身を守る
乗っ取り、個人情報流出…
東海大生200人に聞いたところ、インターネットに接続できるパソコン、スマートフォンを持つ学生は100%!ネット環境が充実する一方で、機器に侵入して情報を盗む“サイバー攻撃”が世間を騒がせている。その脅威から身を守るにはどうすればよいのだろうか......。今回は東海大生の「インターネットのセキュリティー対策」の現状を調査した。

「インターネットに接続する際にセキュリティー対策をしていますか?」との質問に、「はい」と答えたのは74%。「不審なファイルを開かない。URLを見て怪しいサイトかどうか考える」(海洋学部1年・男子)と、複数の手法を組み合わせるという答えも見られるなど、多くの学生から意識の高さがうかがえた。

一方で「いいえ」と答えたのは26%。ITセキュリティーが専門の村山純一教授(情報通信学部)は、「自宅に施錠しないのと同じこと。一度侵入されればクレジットカード番号といった重要な個人情報を、いとも簡単に持ち去られます。取り返しがつかなくなる前に備えるべき」と警鐘を鳴らす。

過信は禁物!危機意識を持とう
アンケートでは「SNSのアカウントを乗っ取られたことがある」(農学部3年・男子)など、通信アプリ「LINE」や短文投稿サイト「ツイッター」に侵入されたという声も複数聞かれた。中にはパソコン内の個人情報を盗まれたという、背筋の寒くなるような回答も。こうしたネットの危険への備えについて、その対策を「万全」「ほぼ万全」と認識している学生は約3割にとどまった。

「ITの知識がないので正しいかわからない」(生物学部4年・女子)、「今までに被害を受けたことはないが、いつ自分がその対象になるかわからない」(健康科学部3年・女子)という意見もあり、多くの学生が不安も抱えている様子だ。「自らの備えを過信しすぎないでほしい」と村山教授。優れた城壁で身を守っていても、パスワードを人に教えてしまうなど、自分でその堅い扉を開けてしまう人は意外と多いという。「危機意識を持っていれば、人に重要な情報を教えてしまうことはなく、外部からの攻撃にも備えられる。これがセキュリティーの第一歩にして、最も重要なカギです」とアドバイスしている。



トラブルにあったらまず相談
地道な努力も忘れずに

情報通信学部通信ネットワーク工学科 村山純一 教授


ITセキュリティーは「難しい」「わからない」というイメージが先行しがちですが、実社会に置き換えれば理解しやすいものが多い。パソコンなどネットに接続する機器が「家」だとすれば、侵入しようとする人やウイルスは「泥棒」。それを阻む「壁」がセキュリティーソフトです。しかし完璧な防犯が難しいように、完全なセキュリティーを構築するのも困難です。盗まれてはいけない情報を機器に保存しない、パスワードを複数持って定期的に変更する......地道な努力を続けるしかありません。たとえば開封すると被害にあう「迷惑メール」は、ウイルスの感染源として最も多いものの一つで、手口も巧妙です。それらしい件名で送られてくることが多く判断に迷いますが、この場合は、友人や先生といった第三者にそれを見てもらうのが有効です。人に聞けば、「送った覚えがない」「同じメールの被害にあった」などの声が聞けるでしょう。トラブルにあったときも“どうしよう”と一人で悩むのではなく、冷静になって仲間と助け合うのが重要なのは、実社会もITも同じなのです。

学生たちの声から
▶インターネットを利用する際は、危険なサイトを見ないことや個人情報を公開しないことを念頭においている(理学部2年・男子)
▶よく知られたサイトや人から安全と聞いたサイトのみを開くようにしている(体育学部1年・女子)
▶ネットショッピングをむやみに使わず、自分の足でお店に行って買う(工学部3年・男子)
▶ネットにつなぐ時間を短くし、リスクを減らす(法学部1年・男子)
▶自分になりすましたアカウントを作られたので、警察に通報しようか考えたことがある(教養学部1年・男子)
▶最新の情報を集めておき、ウイルスに強いユーザーでありたい(総合経営学部4年・男子)
▶個人が特定されやすいことを不特定多数の人が見られるところに書き込まない(文学部1年・女子)
▶ネットを利用するときは、ウイルス対策ソフトのバージョンが最新か必ず確認している(産業工学部4年・男子)
▶ウイルス感染と個人情報流出の被害を受けたことがある。重要なデータを保存していないネット専用のパソコンを用意している(情報通信学部3年・男子)
▶怪しいサイトには接続せず、むやみにソフトをインストールしない(健康科学部4年・女子)
▶「あなたのパソコンが危険にさらされています」と画面に表示され、その広告をクリックするとウイルスソフトだった。同じ被害にあっている人がいたので解決法を知ることができた(海洋学部2年・女子)
▶ツイッターに似たサイトがあり、パスワードを入れそうになったが、調べたら偽のサイトとわかったので被害を受けずにすんだ(基盤工学部1年・男子)
▶実家のパソコンがウイルスに感染したことがある。今使っているUSBメモリーにも何かウイルスが入っていると思う。どこで感染するかわからないので、注意のしようがない(生物学部4年・女子)
▶パスワードを複雑なものにするとともに、スマートフォンには記録せず、自分の手帳にメモしている(海洋学部3年・女子)
▶ネットで何かの被害を受けたことはない。個人情報の漏えいにも注意している(医学部4年・女子)
▶世の中に完全はないので、万全な対策はできていない(観光学部3年・女子)