News:学生
2015年10月1日号
WSCいよいよ開幕
栄光のゴールを目指す
いざオーストラリア!


オーストラリアのダーウィンからアデレードまで約3000キロを舞台に2年に一度開かれる「ブリヂストン・ワールド・ソーラー・チャレンジ2015」(WSC)。チャレンジセンター「ライトパワープロジェクト」ソーラーカーチームは、大会に向けて2015年型「Tokai Challenger」の開発に取り組んできた。本番まであとわずか。学生たちの日々を追った。

2009年と11年にこの大会を連覇した東海大学。13年は、ライバルのデルフト工科大学「ヌオン・ソーラー・チーム」に敗れ2位に終わった。前回大会を経験しているチーム代表の大塚隆司さん(大学院工学研究科1年)は、「あの悔しさは二度と味わいたくない。今回は絶対に優勝しようとチーム一丸で準備してきた」と話す。

マシンの開発を始めたのは今年2月。13年大会で上位に入ったライバルも参考に、昨年取り組んだアラブ首長国連邦アブダビ首長国の石油資源大学とのソーラーカー共同開発プロジェクトの経験を踏まえてコンセプトをまとめた。

ボディーやタイヤを覆うスパッツをできる限り薄くし、サスペンションの構造を変えて空気抵抗が少なくなるよう工夫。前回のマシンの4倍をこえる200パターン以上のボディー形状でシミュレーションし最適な形を探った。機械班リーダーの和田拓馬さん(工学部3年)は、「サスペンションは一から設計するなど、これまでになく“攻めた”設計になっている。それもこれも、先輩たちがつくってきた栄光を取り戻すため」と話す。




夏返上で組み立て作戦会議を重ね

今回のマシンは、整備のしやすさも重視。電気系統の誤配線を防ぐため電線の色を分けるなど、細かい工夫を盛り込んだ。電気班リーダーでドライバーも務める睫光希さん(同)は、「3000キロにも及ぶレースでは、わずかのロスが大きな差につながる。今回は部品一つからこだわった」と振り返る。

7月には東レに製造を依頼したボディーパーツが湘南校舎に届き、夏休み返上で組み立てた。9月5日には栃木県那須塩原市でテストを行い、時速100キロでの巡航走行に成功。9日にはオーストラリアへ送り出した。

大会まで残された時間はあとわずか。学生たちは、テストで見つかった改善点の修正法を検討し、レースに向けた作戦会議を重ねている。「これまで多くの人から支援を受けてきた。応援に報いるためにも気を抜かずに戦い抜きたい」。栄光の瞬間を目指して――赤土の大地を駆け抜ける学生たちの戦いは10月18日に始まる。
 
(写真上)学生たちは夏期休暇中も連日作業を続けた
(写真下)テストコースを駆け抜ける「Tokai Challenger」