News:ひと
2011年2月1日号
ベストペーパー賞を受賞 日本と母国の架け橋に
夢をつなぐ留学生たち

モハマド・ダニエル・イブラヒムさん(大学院総合理工学研究科博士課程3年)マレーシア出身

車が好きで、日本車の高い技術を学びたいと日本への留学を決意しました。母国で日本語教育を受けましたが、難しさに仲間は次々と英語圏の大学へ志望替え。僕が頑張れたのは、歌で日本語を覚える楽しさを知ったことと、「途中で投げ出すな!」という父の厳しい励ましでした。

母国で数学を教わった日本人の恩師から「最先端の機械工学を学ぶには東海大学がいい」と勧められ、工学部2年生に編入。最初は講義が聴き取れず、先生の板書をノートに写し取るのが精いっぱいで、家に帰ってから必死に復習する毎日。時間がいくらあっても足りませんでした。

しばらくして、母国から一緒に留学した友人が帰国。日本人の輪に入らざるをえなくなり、思い切って話しかけてみたら、みんな親切で優しい。毎日が楽しくなりました。大学院修士課程を修了していったんは帰国。大学で1年間教べんを執った後、母国で博士号取得のための奨学金制度が整えられたのを機に、再び留学を決意しました。四季の美しさや人々の細やかな気配り、東海大の雰囲気が大好きになっていたから、迷わずまた戻ってきたのです。

博士課程では橋本巨教授(工学部)に指導を受け、昨年11月に東京理科大学で開かれた「第2回設計工学会」でベストペーパー賞を受賞できました。テーマは、ハードディスクの軸受けに油と空気の潤滑材を使った性能の比較。世界中から寄せられた70件から、たった4件に選ばれました。研究室の後輩たちの力添えがあったからこその成果と、心から感謝しています。

帰国したら、また大学の教員になります。日本で得た素晴らしい教育と仲間は、僕の宝物。学生たちにも、ぜひ日本への留学を勧めたいと思います。

 
(写真)「帰国後は大学教員になります」と話すイブラヒムさん