News:研究
2016年2月1日号
ソーラー無人飛行機が完成
サウジ・KAU&工学部
国際展示会にも出展、来場者の注目を集める

サウジアラビアのキング・アブドゥル・アジーズ大学(KAU)と工学 部の学生が中心となって共同開発してきた民生用ソーラー無人飛行機「サンファルコン2」が、昨年12月12日に完成。同国のジェッダで13日から15日まで開催された航空関連の国際展示会に出展され、同国のみならずアラブ首長国連邦やエジプト・クウェートなど近隣諸国から訪れた政府や教育関係者の注目を集めた。

このプロジェクトは、KAUと工学部が協力し再生可能エネルギーの未来を担う人材を育成する、国際連携によるプロジェクト・ベースド・ラーニング(PBL)の取り組みとして2012年に始まった。東海大からは航空宇宙学科と電気電 子工学科、精密工学科の学生と大学院生約30人が参加してきた。

13年には両国内で翼幅3.7メートルの「サンファルコン1」の試験飛行に成功。15年5月には翼幅 7.6メートルの「サンファルコン2」の試験を行っている。今回完成させた機体は同型機を改良したもの。12月4日から17 日まで東海大の学生6人が同国に滞在し、福田紘大准教授(工学部)らの指導を受けながらKAUの学生と協力して完成させた。

学生たちにとってここまでの歩みは苦難の連続だった。互いに遠方にあり文化も違う両国。守屋洋翔さん(大学院工学研究科1年)は、「相手と自分たちの考えをすり合わせながら進める、国際プロジェクトの難しさを身をもって学んだ」と振り返る。インターネットを使って何度も意見をぶつけ合いながら開発を進めてきた。造山高明さん(同)は、「KAUの学生は小さな疑問でもすぐに質問してくる。積極性に学ぶところが大きかった」と話す。杉浦雅也さん(工学部4年)は、「視野を広げる意味で貴重な経験だった」と語った。

展示会で来場者の注目を集めた「サンファルコン2」。国内でも同型機を製作し、1月30日と2月1日に群馬県太田市で試験飛行を行い、飛行データを収集する。福田准教授は、「3年間の活動を通して、ソーラー無人飛行機の研究開発や国際連携によるPBLの土壌 ができあがった。今後も研究成果を発信しつつ、さらなる連携を模索していきたい」と話している。(1月29日記)

 
(写真上)多くの来場者が詰めかけた展示会「Saudi Aviation Training Conference and Exhibition 2015」の会場
(写真下)真剣な面持ちで作業を進める