News:学生
2016年10月1日号
有人飛行世界一に挑む
ライトパワープロジェクト・エボルタチャレンジ
パナソニックと連携

チャレンジセンター「ライトパワープロジェクト」人力飛行機チームがパナソニックとタッグを組む「エボルタチャレンジ2016」が11月3日に滋賀県の琵琶湖を舞台に行われる。ギネスブックの「世界最長距離・有人飛行」に挑むもの。9月26日には湘南校舎で説明会が行われ、学生たちが開発した機体が報道関係者に公開された。

人力飛行機チームは今年設立40周年の節目を迎える。夏に行われる全国大会「鳥人間コンテスト」での優勝を目指して毎年機体を開発。学生が中心となって機体の設計から製造までを行っている。今回のチャレンジは、学生たちのこれまでの活動に注目したパナソニックからの呼びかけで実現した。

琵琶湖の彦根港から出発し、10キロ以上飛行して認定されるギネスの世界記録、「一次電池(乾電池)で固定翼飛行機が飛んだ最長距離」の取得を目指す。

チームリーダーの東海林聡史さん(工学部3年)は、「話をいただいたのが今年5月。わずか半年で準備が間に合うのか不安もあった」と語る。最初は、メンバー全員でチャレンジの是非から語り合い、「誰も達成していないならやろうじゃないか」という結論に達したという。今年は「鳥人間コンテスト」への出場を逃しており、「もう1回機体を作りたい」とう思いもあったと話す。

機体の設計は鷹栖啓将さん(同)が担当。チーム監督を務める福田紘大教授(工学部)らの指導を受けながらコンテスト用の機体をベースに改良し、1年生から3年生までのメンバー51人が手分けして7月から機体を製作している。

「エボルタのバッテリーをエネルギー源に使うので、パワーは安定している。また、スピードを競うコンテストと違い、今回は長距離を安定して飛ぶ必要がある。そうした条件に合った機体にするため、モーターのセレクトや羽の形など細部にまでこだわった」と鷹栖さん。

チャレンジではパイロットも務めるため、「日程に余裕がないため苦しさを感じることもあるけれど、それ以上に1年間にもう1機機体を作れる喜びを感じている。10月に入ってからは毎週末にテストして機体を仕上げていきます。どこまでの性能を示せるか、飛ばすのが今から楽しみ」と自信ものぞかせる。

東海林さんは、「1年生も急速に成長している。来年に向けて機体作りのノウハウを学ぶ貴重な機会にもなっている」とも話す。

記者会見で決意表明 本番へ、テスト開始

26日に行われた記者会見には、パナソニックの関係者と学生らが出席。チャレンジの概要説明と機体の公開が行われた。10月からチャレンジの様子を伝えるCMが放映され、ドキュメンタリー番組の制作も予定されている。

「ここからは失敗が許されない。細かいことにも気を配りながら緊張感をもって準備していきたい」。前人未到の記録達成に向け、学生たちはしっかりと前を見据えている。
 
(写真上)機体は高い安定性を持たせることを第一に考えて設計されている
(写真下)発表会には多くの報道陣が詰めかけた