News:学生
2016年12月1日号
ギネスの世界記録に挑戦
ライトパワープロジェクト・人力飛行機チーム
飛距離3531メートル地点で着水

滋賀県・琵琶湖で乾電池飛行機による世界最長距離の有人飛行ギネス記録を目指す――。チャレンジセンター「ライトパワープロジェクト」人力飛行機チームの学生51人が11月6日、「エボルタチャレンジ2016」に挑戦。離陸は果たしたものの、湖面上で強風にあおられ3531メートル地点で着水し、今回の記録達成を逃した。 

当初は11月3日に行われる予定だった今回のチャレンジ。学生たちは10月からテストを重ねて11月1日に現地に入っていたが、3日は早朝から離陸地点の風がやまず、中止となった。

学生たちはもう一度気持ちを引き締め直し、翌日から機体のチェックを再開。限られた時間の中で電気系統の改良も進め、離陸滑走練習を繰り返して完成度を高めていった。
 
福田紘大監督(工学部准教授)は、「離陸の手順などを細かくチェックできた。この数日は学生の成長にもつながった」と語る。七海沙也加さん(工学部2年)は、「普通に大学に通っている中では味わえない充実した時間だった」と振り返った。

待ちに待った本番当日メンバーの思いを込めて 
迎えた6日、チームは午前1時過ぎから準備を始めた。離陸予定時刻は午前6時30分。ねじの締まり具合や部品の動作を確認しながら機体を組み上げていった=下写真。

そして午前6時37分、機体は湖上へと飛び立った=上写真。パイロットの鷹栖啓将さん(工学部3年)が「一番うまくいった」と語る美しい離陸に、報道陣からも歓声が上がる。1漸瓩から前後左右から風にあおられたが、無線で福田監督らと交信しながら操縦。「これなら行ける」との期待が高まった直後、突風の影響で左翼が折れ、着水を強いられた。鷹栖さんはダイバーに救助されたが、その顔は悔しさでゆがんでいた。

終了後、チャレンジセンターの木村英樹センター長は、「東海大は人力飛行機だけでなく、ソーラーカーやソーラー無人飛行機の開発など多くの挑戦をしてきた。今回はそれらの成果を生かした取り組みとなった。誰もやったことのない挑戦で一定距離を飛べたのは大きな成果」と語った。チームリーダーの東海林聡史さん(同)は、「応援してくれたすべての人に感謝したい。経験は大きな財産になったが、やはり悔しい。どこかでもう一度チャンスをもらえれば」と語っていた。

ソーラーカーチームが出演 リポビタンDのCM放映中
「ライトパワープロジェクト」ソーラーカーチームが出演する大正製薬株式会社「リポビタンD」のコマーシャルが11月1日から放映されている。
 
世界一を目指すチームにサッカーの三浦知良選手が訪問し、夢やチームの未来を語る学生たちを激励する内容。首都圏の鉄道内にも、ポスターが掲出されている。
【Key Word】エボルタチャレンジ2016
パナソニック単3形乾電池「エボルタ」のみを動力に用いて10キロメートル以上の距離を飛行し、「一次電池(乾電池)で固定翼飛行機が飛んだ最長距離」のギネス記録に世界で初めて挑んだ。チームは5月から準備を開始。乾電池640本と電気モーターを組み合わせた電気飛行機を完成させた。