News:学生
2018年3月1日号
【清水】国土交通省主催の会議で優秀賞
「いはらの川再生プロジェクト」
水棲環境研究会が行政や市民と連携


河川の水質や生態系の調査を行う清水校舎の学生サークル「水棲環境研 究会」。静岡市内を流れる巴川の支流域で、約10年にわたって水棲生物の個体数や水質などを調査している。昨年度は、静岡県土木事務所などと共同で同じく市内を流れる庵原(いはら)川の環境調査を行う「いはらの川再生プロジェクト」に参加。昨年12月25日に国土交通省が主催する「全国多自然川づくり会議」で優秀賞を獲得した。

「いはらの川再生プロジェクト」は、静岡市内を流れる庵原川に生息するニホンウナギなどの保護が目的。河川工事に合わせて、静岡県土木事務所が生息数を調査するための「石倉カゴ」を設置し、水棲研の学生たちが、清水庵原小学校の児童ら地域住民とともに個体数や生態系の調査を担った。

「全国多自然川づくり会議」は地域の生活や文化と調和させながら、河川景観保全に向けた優秀な活動を表彰するもの。「いはらの川再生プロジェクト」は、河川の治水対策だけでなく、地域住民に身近な川の魅力を伝える中で、地域コミュニティーの形成につながったことが評価された。

水棲研のリーダーを務める鈴木敦也さん(海洋学部3年)は、「全国規模の会議で賞をいただき、喜びと同時にとても驚いています。行政や市民の皆さんとの調査は新鮮でよい経験になった」と笑顔を見せた。

河川の魅力を伝え、生物のすみやすい環境に

水棲研では月に1度、巴川支流域で河川の定点調査を行っているほか、学生や地域住民に河川の魅力を伝えるイベントも開催している。昨年5月には付属静岡翔洋幼稚園で「移動水族館」を開催。その後も市内の小学校やイベントに足を運び、魚や貝などの水棲生物に親しんでもらいながら河川の環境保護の大切さを伝えている。

また、2月16日には清水テルサで河川の調査結果報告会を開いた。来場した約50人の市民らを前に河川に生息する生物の種類や個体数、水質データを報告。「外来種の繁殖により在来種の個体数が減少傾向にあります。在来種の減少を食い止める環境づくりを考えていきたい」「生活排水が多く流入する地域では、水質の悪化が進んでいます。今後も地域住民の皆さんに環境保全の大切さを伝えていきます」と発表した。

鈴木さんは、「調査をするだけでなく、結果を知ってもらうことが大切なので、今後もさまざまなイベントを通じて水棲生物の魅力や河川の問題を伝えていきたい」と話した。

 
(写真上)市民らも参加した庵原川での調査
(写真下)報告会では河川ごとに調査結果を発表