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2018年10月1日号
【アジア大会】3種目で金メダル獲得
東海大勢が大活躍

4年に1度のアジア競技大会が、8月18日から9月2日までインドネシア・ジャカルタで開催され、卒業生を含む多くの選手・スタッフが参加。3種目で金メダルを獲得したほか、各競技で活躍を見せた。

今大会で初めて採用されたパラグライディングの男子クロスカントリーチームで呉本圭樹選手(政治経済学部卒・MENEX)が金メダル、女子クロスカントリーチームで平木啓子選手(工学部卒・スカイ朝霧)が銀メダルを手にした。

指定されたルートを経由してゴールするまでの所要時間を競う同競技。レースは5日間にわたって行われた。平木選手は、「初日のレースで離陸してすぐ降りてしまったミスが最後まで響いてしまいましたが、日本代表という緊張感を持って戦えたことでレベルアップできたと思う」と振り返り、「来年は世界選手権があるので、まずは日本代表入りを目指し頑張りたい」と語った。

陸上競技の男子50キロ競歩では、勝木隼人選手(体育学部卒・自衛隊体育学校)が4時間分30秒で金メダルを獲得。34キロ手前で歩型違反の警告を受け5分間足止めされたが、驚異の追い上げを見せた。「多くの方に支えていただき、ここまで来ることができました。優勝の喜びを感じる反面、警告を受けてしまうなど、改善点も数多く残ったので、今後のレースに生かしたい」と振り返った。 

また、今大会初採用となった柔道の男女混合団体では、王子谷剛志選手(同・旭化成)、ベイカー茉秋選手(同・日本中央競馬会)、影浦心選手(同)が金メダルに輝き、ベイカー選手は男子90キロ級でも銅メダルとなった。

さらに、ラグビーフットボール(7人制)男子の林大成選手(同・日本ラグビーフットボール協会)と、野球の森下翔平選手(同・日立製作所)はそれぞれ銀メダルを獲得。現役東海大生で唯一の出場となった陸上競技部の館澤亨次選手(体育学部3年)は、男子1500メートルで決勝に進出し、9位となった。


Interview☆

風を感じ空を飛ぶ
呉本圭樹選手(政治経済学部卒・MENEX)



アジア大会パラグライディングの男子クロスカントリーチームで金メダルを獲得した呉本圭樹選手。優勝を狙って現地入りしたものの、「運営側の準備不足などで状況を把握できないまま本番を迎えてしまった」ため、初日はまさかの4位発進。最終日までに巻き返して初代アジア王者に輝き、「基本は個人種目の競技なので団体でできたうれしさと、“勝てるだろう”と言われていた中で勝ててホッとしました」と振り返る。

呉本選手がパラグライダーを始めたのは15歳のとき。父親が飛んでいた影響で、「空を飛びたい」とずっと思い描いていた。「フィールドがとても広く、上昇気流や風に乗れれば何百キロでも何時間でも飛べて際限がない」のがパラグライダーの魅力。競技としては、「空に道はないので、どう飛んでいくかは自由。だからこそ駆け引きがあり、止まらないチェスをやっているようなもの」と語る。

熱心に練習に取り組み、世界ランキングは最高8位まで上がった。2年前、テスト飛行中に墜落し、10日間も意識不明状態になる大事故に遭った。しかし、「原因を究明し、自分のミスだったとわかった」ことと飛ぶことの魅力が、芽生えつつあった恐怖心を上書きし、呉本選手をすぐにパラグライディングの世界に引き戻した。

今後もプロ選手として、ワールドカップや世界選手権といった大会を目指しつつ、「パラグライダーを広めていきたい」という思いもある。来春には出身地の長野県伊那市にパラグライダースクールを開校する予定だ。「今はネットで何でも知れる時代ですが、風を感じながら三次元で地上を見下ろせる方法は他にない。ヨーロッパに比べて日本では若手が少ないので、次の世代の人たちを育てたいと思っています」 (取材=小野哲史)
 
(写真上)金メダルをかけ笑顔の呉本選手
(写真下)さらなる好成績を目指し練習に励む