News:研究
2018年12月1日号
日本とエクアドルの知見を後世に生かす
文化財を震災から守る

東京国立博物館で11月11日に、東海大学と文化庁主催の日本・エクアドル外交関係樹立100周年記念国際シンポジウム「『2016エクアドル地震』による被災文化財支援を考える」が開かれた。

文学部の大平秀一教授らが中心となって調査を進めるエクアドル地震による文化遺産の被害状況調査結果や、日本国内で蓄積された文化財防災の取り組みなどを報告。エクアドルの現状も共有しながら、今後向かうべき道筋を模索しようと開催された。

当日は、大平教授がエクアドル地震直後の文化財の被害状況を写真で紹介し、「国によって文化財に対する意識や価値観はさまざま。しかし、自然災害の多い日本の文化財保護に対するまなざしは、国家や文化の枠組みをこえて、共有できる要素を多く含んでいます。日本と各国が時間をかけて寄り添い続けることで、文化遺産への意識が変化し、防災・危機管理の重要性が伝わっていく」と語った。

その後、日本とエクアドルの有識者も登壇し、エクアドル地震だけでなく、東日本大震災や新潟中越地震発生時の被害状況、復興への足取りについても発表。パネルディスカッションも行われ、参加者からの質問を交えながら、両国の文化財保護に向けた活発な議論が展開された。

 
(写真)両国の有識者が活発に意見を交換