News:付属諸学校
2018年12月1日号
オリンピック教育を推進
スポーツの祭典を身近に

2020年に開催される東京五輪・パラリンピック。開幕まで2年を切り、学園の初等中等教育機関でも、スポーツの祭典をより身近に感じてもらおうと、講演会やパラスポーツ体験をはじめとしたオリンピック教育が盛んに実施されている。付属熊本星翔高校、付属静岡翔洋高校中等部、付属福岡高校の活動に迫った。

【熊本星翔高】五輪の意義を学ぶ講演会

熊本星翔高では、10月27日に付属諏訪高校の田中昇校長を招いた講演会が開かれた=写真。

熊本星翔高のオリンピック教育推進委員会の委員長を務める原口謙一教頭は、「学園には五輪に携わった卒業生が数多くいます。スケールメリットを生かした教育の場を設け、生徒たちに広い視野を持ってほしい」と話す。

これまで、シドニー五輪・柔道男子100キロ級金メダリストで、東海大学男子柔道部の井上康生副監督(体育学部准教授)やリオデジャネイロ五輪・水泳女子200メートル平泳ぎ金メダリストの金藤理絵さん(大学院体育学研究科修了)らによる講演会を開催してきた。

今回登壇した田中校長は、東海大男子柔道部出身で、ロサンゼルス五輪・柔道男子無差別級金メダリストの山下泰裕副学長と同学年。ロス五輪では、山下選手の付き人として快挙をサポートした。

当日は、約1500人の生徒と保護者が参加。田中校長は、山下副学長と切磋琢磨しながら過ごした自身の大学時代やロス五輪の様子を紹介。大会の魅力や意義にも触れ、「五輪は、運営スタッフや応援する立場として、誰でも参加できる場。熊本星翔高の生徒、卒業生が“夢舞台”に携わることを期待しています」とメッセージを送った。

参加した生徒は、「自分にできることを探せば五輪にかかわるチャンスがあると学びました」「私も前向きにいろいろなことに取り組みたいと感じました」と話していた。

【静岡翔洋中&福岡高】パラスポーツを体験

静岡翔洋中で10月28日に、「パラオリンピック種目を楽しもう〜障がい者スポーツにチャレンジ〜」が行われた。障害者スポーツへの理解を深めようと企画されたもので、在学生や市民らが3種目を体験した=右写真。

メーン企画であるアンプティサッカーは、下肢に障害を持つ選手が専用の杖を使って脚1本でボールを蹴り、上肢に障害を持つ選手が片腕でゴールを守る競技。男子サッカー部の大野京七朗さん(1年)は、「腕で体を支え切れず難しかった。体に障害がなくサッカーができていることにありがたみを感じた」と語る。

また、同競技の選手を招いた座談会も実施。イベントを担当した平塚智教諭(静岡翔洋中高女子サッカー部顧問)は、「障害を乗り越えて活躍する人の話を聞くことで、負けん気を持ち、工夫して生きていける人間になってほしい」と話している。

また、福岡高では生徒会メンバーを中心に8人が11月18日、福岡県立スポーツ科学情報センターで開催された「第3回パラスポーツ体験イベント」に参加した。同高では2020年に東京パラリンピック観戦ツアーを企画しており、オリンピック教育を進めている。

今回は、一般の参加者とともにウィルチェアーラグビーや車いすフェンシング、ブラインドサッカーなどを体験した=左写真。生徒たちは各種目の選手から指導を受け、徐々に上達。「20年には体験した種目を見に行きたい」と意欲を見せた。

引率した西村正己教諭は、「世界にはさまざまな人がいること、パラスポーツ選手たちが生きがいややりがいを持って取り組んでいる姿を知ってもらいたいと考えました。20 年に向けて、今後もさまざまな取り組みで生徒たちの視野を広げられれば」と語った。