News:研究
2019年4月1日号
高地トレーニングに迫る研究会
箱根駅伝優勝の原動力

スポーツ医科学研究所が3月9日に湘南校舎で、「第1回身体科学研究会」を開催した。東海大学の教員や学生、大学院生をはじめ、研究者の発表の機会や交流の場を増やそうと「高地トレーニングと低圧・低酸素室、その展望」をテーマに初めて実施されたもの。当日はシンポジウムとポスター発表が行われた。

研究会のテーマとなった高地トレーニングは、1月2、3日に行われた東京箱根間往復大学駅伝競走で初優勝を果たした陸上競技部駅伝チームも練習の一環として取り入れている。15号館にある標高0メートルから4000メートルまでと同等の環境を再現できる「低圧室」などを活用し、キャンパス内にいながら高地トレーニングに励んでいる。
 
シンポジウムでは国立スポーツ科学センタースポーツ研究部の丹治史弥氏と駅伝チームの西出仁明ヘッドコーチ(体育学部准教授)が登壇。丹治氏は、高地トレーニングの利点や効果についてデータを用いて説明したうえで、「高地では気圧の変化に順応できない選手も見られました。そこで現在は、常圧のまま酸素濃度を調整する機器を使ったトレーニング法について研究しています」と話した。

西出ヘッドコーチは、駅伝チームが導入している高地トレーニングの実例を写真で紹介。低圧室でのトレーニング方法や標高1600メートルから2000メートル程度ある長野県小諸市の高峰高原で行った夏合宿などに触れ、「多くの選手が競技力を向上させたのはもちろん、よいコンディションを維持できるようになりました。高地トレーニングは箱根駅伝優勝につながったチームに欠かせない練習法」と語った。

 
(写真)質疑応答では運動部の指導者らとも活発な意見交換が行われた