特集:東海大生200人に聞きました
2011年6月1日号
アルバイトで何を得る?
大学生のアルバイトといえば、レストランや居酒屋などのホール職をはじめ、塾の講師や家庭教師、スーパーやコンビニなどの販売職などが定番だろうか。東海大生200人にバイト経験の有無やバイトを通じて得たものについてアンケート。収入だけでなく、友人や社会経験など金銭では得られない貴重な経験をしている学生の声が多く上がった。 (構成・編集部)※学部・学年はアンケート実施当時

「アルバイトをしたことがありますか?」の質問に「ある」と答えた学生は78%。続いて「アルバイトの収入は1カ月いくらぐらいですか?」との問いに最も多かったのは「1万円以上3万円未満」37%。次いで「3万円以上5万円未満」29%と、1〜5万円の収入が半数以上を占めた。中には「5万円以上10万円未満」25%、「10万円以上」4%という猛者も。

バイトの目的は人によってそれぞれだが、収入の使い道では半数以上の110人が「洋服や趣味のものを買う」と答えた。続いて「食費などの生活費の補助」88人、「書籍や雑誌の購入費」69人などが上がった。

バイトを通して社会とつながる

フリーコメントでは「バイトを通じて社会勉強ができた」と感じる学生の声が最も多かった。幅広い年齢層と接することで「目上の人やお客様へ対する言葉遣いや礼儀が身についた」(理学部1年・女子)、「怒られることは自分を知ること。ありがたい」(体育学部1年・女子)など、社会性や協調性などを実感した学生が目立った。

その一方で、「仕事の厳しさを知った」(体育学部2年・男子)、「お金のありがたみ、生活する大変さが分かった」(政治経済学部4年・男子)など、仕事の苦労を実感した学生も。しかし大変だから辞めるのではなく、「仕事に対する姿勢や社会の仕組みなどを勉強できた」(国際文化学部2年・女子)と、将来につなげようという前向きな姿勢は心強い。

バイトはお金を稼ぐだけではなく、知識や経験を身につけながら働く意義や将来について考える良いきっかけとなるはず。これから夏季休暇に向けてバイトを探す学生も多いだろうが、無理のない程度に大学生活とバイトの両立を心がけたい。学生の本分は学業にあることをお忘れなく。


monitor's Voice 将来を考えるきっかけに
学生モニター 小野田紗季さん(教養学部4年)

普段は結婚式場で披露宴の配膳や給仕のアルバイトをしています。このバイトでは、華やかな披露宴を多くの人とともに支える喜びを感じています。新郎新婦にとっては人生の晴れ舞台なので失敗できないプレッシャーもありますが、何よりうれしいのは、お客様にとっての良い思い出にかかわれる点です。

昨年の夏休みに、1カ月半ほど長野県白馬村のペンションで働いたことも貴重な経験でした。それまでの私は、グループでは常に補佐的な立場で、ある日ふと「いつまでもこのままでいいのかな? 人のフォローだけではなく、一人でできることをやってみよう」と思ったことがバイトを始めるきっかけでした。

早朝から食事の支度や掃除など肉体的にはハードでしたが、親切なオーナーやバイト仲間と和気あいあいと過ごすことができ、不思議とつらいとは思いませんでした。バイトを通して、お客様に喜びと安心感を提供し、人の特別な時間にかかわることへのやりがいを感じました。何よりも、自分自身について考える機会を持てたことが良かったですね。

学生時代はさまざまな経験を通じて人と出会い、将来を考える貴重な時間。バイトはきっかけの一つだと思います。

学生たちの声から
Q. アルバイトで学んだこと、プラスになったことは?
▼社会人としてのリハーサル(教養学部1年・女子)
▼仕事をする上での基本的な姿勢。協働の方法。自分に与えられた仕事を通じて得られる経験と自信(健康科学部3年・女子)
▼広い視野を持つ必要性。コミュニケーション能力の大切さ(産業工学部3年・男子)
▼責任を持って仕事をすることが多く、仕事や就職、社会とは何かを考えるきっかけになった。バイトで貯めたお金で海外研修航海の費用を払えたことは、やり遂げた感じがした(理学部4年・男子)
▼社会に少しでも貢献できる自信がついた(農学部4年・男子)
▼自分のミスでなくてもカバーするよう努力できるようになった(文学部2年・男子)
▼やりくりの仕方。時間を守る大切さ(芸術工学部4年・女子)
▼年配の人とコミュニケーションをとることで社会勉強になった(政治経済学部2年・女子)
▼酔っ払いや怒った人への対処法が身についた。トラブルに直面してもあまりあわてなくなった。時間を有効活用できるようになった(情報通信学部4年・男子)
▼組織のルールに対応する必要性を学んだ(工学部2年・男子)
▼社会のルールを知り、人を動かす難しさを知った(海洋学部2年・女子)
▼百貨店でのバイトで、定期的に接客やクレーム対応などの講習を受けることができた。社会に出ても役に立つ内容で勉強になった(生物理工学部2年・女子)

Q. 印象的なバイト体験を教えて下さい
▼ケーキ屋のバイトでプロポーズの言葉を入れたとき、少しでも手助けができたようでうれしかった(文学部2年・女子)
▼結婚式場でのバイトは毎回違う演出でいつも泣いていた。バイトも幸せな気持ちになれた(文学部2年・男子)
▼「商品をよく知っている人がいると安心する」と言われたこと(国際文化学部3年・女子)
▼丁寧に対応したお客様からお礼の投書をいただき、社内で褒められた(開発工学部2年・女子)
▼チェーン店でバイトしたとき、他店舗へ行く機会があった。それぞれの店の個性や従業員の人間関係があり、同じ仕事でも環境が違えばそれに対応する力が必要だと感じた(理学部4年・男子)
▼複数の職種を経験して、自分の向き不向きが分かった(健康科学部3年・女子)
▼客の立場では分からない裏側の事情が見えるのは面白い(総合経営学部3年・女子)