News:研究
2011年7月1日号
大震災の衛星画像を公開
東海大学情報技術センターが特別セミナー

特別セミナー「地球観測衛星画像・東日本大震災ー次の災害に備えてー」が、6月10日に渋谷区富ヶ谷にある東海大学情報技術センター(TRIC)で開催された。前日の9日からはパネル展示も実施。セミナー当日と合わせて約100人の研究者や周辺住民、隣接する代々木校舎、付属望星高校の教職員らが来場した。

TRICが主催したこの特別セミナーは、宇宙航空研究開発機構(JAXA)など国内外から提供された震災前後の東日本太平洋側の衛星データを画像処理し、地勢の変化や被害状況などを写真と超高精細4K映像システム(ハイビジョン映像の4倍に相当する映像処理モジュール)で公開したもの。

TRICは開設から約40年にわたり、衛星データなどを用いた総合的な地球観測に携わってきた。災害調査や原子力施設の調査研究も20年以上に及んでいる。今回の大震災にあたっても、発生後からいち早くデータを入手し、今後の災害軽減に有用な画像情報へと処理を施してきた。

松前義昭所長(学校法人東海大学副理事長)は、「自然災害をなくすことは不可能ですが、被害を軽減化することはできる。継続して衛星データを収集・解析し、蓄積することの重要性を訴え、次の災害に備える議論につなげていきたい」と開催趣旨を語る。


当日は主幹コーディネーターの坂田俊文教授とJAXA衛星利用推進センターの滝口太室長が、衛星画像をもとに講義。目に見えない赤外線やマイクロ波などを解析処理することで、有用な画像情報が得られることを説明した。TRICでは画像データを、11月3日に湘南校舎で行われる同窓会ホームカミングデーなどで展示することを検討・調整している。

 
(写真上)3月11日の大地震発生前と津波発生後の衛星画像。海岸線で黒くなっているところ(矢印の先)が津波による浸水域画像処理:東海大学情報技術センター(C)TRIC/TSIC/NASA MODIS Support Team
(写真下)開催趣旨を述べる松前所長