特集:東海大生200人に聞きました
2011年9月1日号
早めの取り組みが内定へのカギ
変革期を迎える12年度卒の就活

今なお就職活動を続ける4年生が多くいる一方で、例年であれば3年生の活動も本格化する9月。しかし、就職活動の早期化や長期化、企業の厳選採用傾向などを受けて、2012年度卒採用に関しては?日本経済団体連合会の倫理憲章が見直されるなど、採用活動も大きな変革期を迎えている。そんな中、一言に“就活”と言っても一体何から始めればいいのか、悩む学生も多いはず。4年生200人に後輩へのアドバイスなどを聞いた。

東日本大震災の影響で採用を延期していた企業も1、2カ月後には活動を再開。毎日コミュニケーションズ調べによると、11年度卒の内々定率は4月末時点で前年比11・2ポイント減の19・8%だったが、7月末時点では同1・5ポイント減の53・0%まで回復している。「震災で選考が止まっている間に、面接対策や企業研究などを進めることができた」(文学部・女子)、「選考が遅れた間に十分な対策を取るか取らないかで差がついたと感じた」(工学部・男子)との声もあり、根気強い活動で結果につなげた学生も多いようだ。

では、いつから何を始めればいいのか。「就職活動を始めたのはいつごろですか?」と問うと、8割以上が3年生の秋ごろまでに始めている結果に。「就職活動のためにどのような準備をしましたか?」との問いには「学力向上のための勉強」が110人で最多だった。 中には「就活が始まる前にいろんな経験をしておくと、エントリーシートや面接の役に立つと思う。3年の年明けまでにSPIの参考書を1冊やっておけば楽になる」(教養学部・男子)とのアドバイスもあった。

倫理憲章の変更を受けて、今年は就職情報サイトのオープンが10月から12月に変更されている。だが「就職活動はまだ先」と考えず、早め早めに取り組むことが、内定獲得へのカギと言えそうだ。(構成・編集部)


社会の視点 「何をするか」より「どこでやるか」
就職ジャーナル編集長 毛利威之さん


日本全体の経済活動が停止したかのような印象を与えた東北地方太平洋沖地震以降、就職活動の意欲が下がった学生もいるかもしれません。しかし、採用状況は1カ月ほどの遅れが出たものの、徐々に平静さを取り戻しています。西日本エリアを中心に、通常通りの採用活動を行っている企業も数多くあります。現在活動中の4年生は、まだ内定が取れないと悲観的にならずに、意欲的に活動を続けていきましょう。

これから活動を始める3年生にも考えてほしいのが、「何をするか」だけではなく「どこでやるか」という点。同じ業界でも会社によって組織の雰囲気や風土は大きく違います。規模が大きい、全国に名前が知られている企業だからといって、自分の適性に合った場所、個性を生かせる場所かどうかは分かりません。技術職や専門職などの職種でも、自分らしく仕事ができ、成長できる環境は人それぞれ。会社選びの基準は「何をするか」だけではなく、「どこでするか(自分にとって働きやすい場所かどうか)」も大切です。

今年は企業の広報活動の開始時期が10月から12月以降と変更になりました。これは、学生にとって企業とかかわれる期間ー活動開始から内定までが短くなったということ。やりとりできる期間が短くなれば、説明会の日程が重なる企業も出てくるでしょう。日々の作業に追われてあっという間に時間が過ぎてしまい、気がついたら採用スケジュールがすべて終了、とならないためにも、早めに業界研究や自己分析などの準備を進めておく必要があります。


4年生に聞く!就活の心得
説明会&企業選び
▼説明会を多く受けると業界全体の仕組みなどが理解できるので、たくさん参加することを勧める。どの会社も強みばかりを並べるので、説明会の数をこなさないと実態がつかめないと感じた(情報理工学部・男子)
▼企業を見て回ることで、考え方ややりたいことも変わってくる。人とのつながりを大切にして、あきらめずに続けることが重要(生物理工学部・男子)
▼企業の求める姿に合わせるのではなく、自分の考えや行動に合う企業を探すことが大切。人事担当者が見ているのは、その人の可能性と、約20年の人生をどんな考えで行動してきたか。就職活動の赤本を読むぐらいなら、日ごろどんなことに目を向けているか、ニュースに対してどう感じているかを意識するほうがいい。内定を取ることだけに一生懸命にならず、自分を見つめ直すつもりで楽しく活動してほしい(情報通信学部・女子)

エントリーシート&筆記試験
▼面接などで評価されるのは人柄や考え方なので、大切なのは面接前の筆記試験やエントリーシートで落ちないこと。これらの対策はいくらでもできるので、本を1冊に絞って早めに取りかかるべき(理学部・男子)
▼キャリア支援課のスタッフや先生、先輩もたくさんアドバイスをくれるので、積極的に話しかけてみること(工学部・女子)

面接
▼妥協せずに挑戦すること。難しい言葉ではなく、本当に思っていることを話す(政治経済学部・女子)
▼私は面接で泣いてしまうほど緊張してしまったが、十数回の面接を経験し、最終的にはかなり自己アピールできるようになった(海洋学部・男子)
▼「就活=恋愛」という気持ちで臨むことが大切。私は「この会社で働きたい!」と熱意を持った会社を受けた。「恋愛」といってもその会社のファンであることをアピールしても無意味。その会社の理念や考えを理解し、どれだけ一緒に働きたいか、どのように貢献できるかを履歴書や面接でアピールすることを勧める(工学部・男子)

後輩たちへのメッセージ
▼やりたいことのできる就職先を探したので、さまざまな場所を行ったり来たりしなければならず、金銭面がつらかった。でも場所が遠いからといってあきらめてしまうのはもったいない。少しでも興味を持ったところは1度行ってみたほうがいい(農学部・女子)
▼企業や人との出会いを楽しんで就活すればいいと思う。今まで行ったことのないところに行けるし、聞いたことのない話を聞くことができるので、つらいことばかりではない(文学部・女子)
▼夢があるのなら、どんな障害があっても絶対にあきらめないでほしい。挑戦せずにあきらめても何もいいことはないし、絶対に後悔する。挑戦して叶わなかったらあきらめればいい。自分の望んでいる職業に就けるとは限らないが、一生懸命頑張っていたら必ず訪れる道が、その人にとって一番幸せな形になると思う。やる気のないときに頑張ったって何も得られない。だから、頑張ろうと思えたときに、自分の気持ちや思いを一生懸命ぶつけられるようにパワーをためておいたほうがいいと思う(教養学部・女子)