News:総合
2011年12月1日号
大震災の被災地を応援
各キャンパスの建学祭で募金活動などを実施

11月1日の建学記念日を中心に、今年も各キャンパスで建学祭が開かれた。3月に発生した東日本大震災の被災地を応援しようと、復興支援をテーマにしたイベントも開催。チャレンジセンターによる「3・11生活復興支援プロジェクトシンポジウム」や、学生による募金活動などが実施され、多くの来場者の関心を集めた。

【湘南】支援活動を振り返るシンポ 課題と大学の役割を考える

チャレンジセンターの3・11生活復興支援プロジェクトが展開した支援活動を振り返るとともに、被災地における現状や課題、大学が果たす役割と今後の展望などについて考えよう―。11月3 日に湘南校舎で、「3・11生活復興支援プロジェクトシンポジウム―東日本大震災からの復興と大学の役割」(主催=東海大学チャレンジセンター、後援=東海大学同窓会)が開かれた。

開始にあたり、睫酘麩些慊垢東日本大震災で被災された方々へのお見舞いを述べた後、「大震災から約8カ月が経ち、総合大学である東海大学がいかに組織的に復興支援を進めていくべきかを実践する時期にきている」と発言。

続いて、学生リーダーの下田奈祐(だいすけ)さん(工学部4年)とライフメディアチームリーダーの柏原有輝さん(文学部3年)が活動を報告した。また、同プロジェクトの活動に協力している大船渡市議会議員の平田ミイ子氏と、石巻市に本社がある襯汽汽設計代表取締役の佐々木文彦氏が、津波の被害状況や復興に向けた取り組みなどを紹介。被災地の「今」を伝える両者の言葉を、熱心に聞き入る参加者の姿が見られた。
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その後、同プロジェクトのアドバイザーを務る教養学部の梶井龍太郎学部長、工学部の杉本洋文教授、文学部の五嶋正治准教授を加えた計7人によるパネルディスカッションを実施。

「東海大学と地元住民の間には、大震災がなかったら生まれなかった絆ができた。卒業後も、この絆を大切にして活動を継続してほしい」(平田氏・佐々木氏)、「学部や学科の専門を生かしたサポートだけでなく、『被災地のために役立ちたい』といった気持ちを持つ学生を一人でも多く仲間にし、共に活動を継続、発展させていきたい」(下田さん)などの意見が次々と出された。

【湘南】福島の食材で豚汁販売 売り上げの一部を寄付
建学祭期間中、湘南校舎では学生会が福島県の食材を使用した豚汁販売と募金活動を行った。

風評被害に苦しむ福島県の農家の力になりたいと企画したもので、約60人の学生が1カ月前から準備。復興支援団体「ユースハンズ」の協力を得て、野菜はすべて「JA新ふくしま」から購入した。学生手作りの豚汁は1杯150円で販売され、多くの来場者が列をつくった。学生会会長の三好 史さん(情報理工学部2年)は、「福島のおいしい野菜を多くの人に味わってもらえてよかった。今後も被災地の役に立てることを考えていきたい」と話す。

期間中は豚汁471杯を販売。売り上げと募金を合わせた9万9091円を日本赤十字社に寄付する。

【高輪】取材現場の最前線をテーマに講演会
高輪校舎では11月3日、「世界の戦場から、日本の戦場へ『3・11取材現場の最前線』〜地震、津波、原発事故の真実〜『情報』は、正しく、人々に伝えられたのか?」を開催した。

当日は、写真家でジャーナリストの桃井和馬氏と、フォトジャーナリストの豊田直巳氏が登壇。東北地方太平洋沖地震直後に福島県入りした2人は、現地での映像や写真を交えながら、福島第一原発による放射能汚染や地震発生直後の被害について説明した。 

また建学祭期間中の11月1日から3日まで、港区高輪地区総合支所との共催で「防災フォーラム」を開催。チャレンジセンター「Takanawa共育プロジェクト」のメンバーが中心となり、東北地方の物産を販売したほか、被災地の写真パネル展示や、港区などの防災に対する取り組みを紹介するコーナーも設けられた。

【阿蘇】被災地のペットを救おう!あにまるれすきゅーが募金活動
11月1日から3日まで開催された阿蘇校舎の建学祭「数鹿流(すがる)祭」で、チャレンジセンターの「あにまるれすきゅープロジェクト」が東日本大震災で被災した犬や猫を救う募金活動を実施した。同プロジェクトは、小学校などで動物愛護を訴える活動を行っている団体。期間中はメーン会場の校舎中庭をメンバーが回り、建学祭に訪れた地元住民らに協力を呼びかけた。

また、災害などで飼い主から離れてしまうことに備えて、飼い主の名前や連絡先を書いてペットにつける迷子札の制作コーナーも実施した。なお、集まった1万6483円の募金は、被災地で救援活動を行っているNPO法人「犬猫みなしご救援隊」に寄付された。

[pick up]オリジナル商品を開発・販売 1個につき100円を浦安市へ

コロコロクリーナーのシートを、簡単にきれいに切る「執事なカッター」――。付属浦安高校出身で、情報通信学部経営システム工学科3年生の5人による「M,s children」が、オリジナル商品を開発。1個480円で販売し、1個につき100円を東日本大震災で液状化などの被害を受けた浦安市へ寄付する活動を展開している。

10月29日に浦安高、11月3日には高輪校舎の建学祭で販売。インターネットでの通信販売やフリーマーケットへの出店も積極的に行っている。「大学でマネジメントを学んでいる知識を生かして、母校のある浦安市に何か恩返しができないかと考えました」とリーダーの秋山慶彦さん。「以前から母が、コロコロクリーナーの紙が切りにくいと話していたのを思い出し、インターネットで検索したところ、同じように感じている人が何万人といた。これは商品化する価値があると思い、同級生にも声をかけて活動を始めた」と言う。6月ごろからメンバー同士でデザインや形を相談。何軒もの工場に足を運び、少しでも安く作る方法を模索した。

学生たちは、「浦安市役所で、復興には300億円もの費用が足らないと聞きました。目標は2000個販売、20万円の寄付です。小さな力ですが、少しでも支援できるように活動していきたい」と話している。

◆高輪校舎の建学祭ではコロコロクリーナーとセットで販売。デザインやチラシ、使い方説明書も手作りした。詳細はホームページを参照

 
(写真上から)
▼学生や教職員のほか、卒業生や地域住民など約100人が集まった
▼好評だった豚汁販売
▼高輪校舎で開催された講演会