News:教育
2011年12月1日号
【座談会】いよいよ始まる就職活動
短期決戦を乗り切ろう!

例年より2カ月遅れとなった企業の採用活動がいよいよ始まった。日本経済団体連合会の倫理憲章見直しで現3年生の採用活動開始が10月1日から12月1日になり、不安を感じている学生も多い。また、円高や欧州通貨危機など不安な要素もあり、企業の厳選採用は続く見込みだ。そこで本紙では座談会を開催。就職戦線を乗り越えた4年生とキャリア支援センターの戸谷毅史所長、染谷宏次長に、就職活動本番を迎える3年生の疑問に答えてもらった。

<出席者>
●本紙学生モニター
 川口広視(こうし) さん(政治経済学部4年/蠡臘余Σ颪貌眥)
 曾根沙織さん(工学部3年)、三輪朋子さん(文学部3年)
●キャリア支援センター
 戸谷毅史所長(教養学部教授)、染谷宏次長

三輪 スタートが2カ月遅れる私たちの就職活動は、どう変わるのでしょうか。
染谷 企業側は例年通り4月の採用開始に変更なしとしています。つまり採用に関する情報開示が2カ月遅れるだけで、その後の流れは変わりません。来年も大手企業は2月には採用活動のスタート、4月に最終選考と中小企業の採用活動開始、ともに5月には内々定というスケジュールが見込まれます。
曾根 短期集中になるけれど、やるべきことは変わらないということですね。では実際に今の時期、何に取り組むのがいちばんよいのでしょうか。
戸谷 自分のやりたいこと、合っていることを見極めることが大切です。例えば、マンガが好きだから編集者になりたいというだけでは続かない。自分がどういう人間で、何が得意で、社会に向けて何ができるのかを見つけておくことです。
川口 振り返ると、自己分析をしていた時期が最もつらかったですね。でもエントリーシートを書くためには、そこが頑張りどき。マニュアル本に頼ると形にはまってしまうので、私の場合は今までのエピソードを思い出して、それに共通する自分の強みを考えました。

「なりたい自分」を長期的な視点で描く
三輪 川口さんはどうやって職種や企業を絞り込みましたか?
川口 私には「30歳ごろ起業したい」という夢があるんです。だから内定をゴールにしてはいけないと考え、起業に必要な知識を身につけて成長するために、まず相手の隠れたニーズを提案できるビジネスマンになろうと思いました。営業職以外に人事コンサルティング業界なども検討した中で、大塚商会は研修もしっかりしていて、なりたい自分に成長できる点が決め手になりました。
染谷 就活サイトに登録すると、12月1日から膨大な企業の情報が送られてくる。自分の中で条件を決めて取捨選択していかないと、情報にのまれてしまいます。

曾根 実は今、就職活動をするか大学院に行くかで迷っています。夏にインターンシップで出会った先輩に、外国語をもっと勉強して将来は海外で仕事をしたいと相談したところ、自分のやりたいことがあるなら大学院に行ったほうがいいと言われました。就活しながら大学院に進学する方法もありますが、両親からは、「就職活動から逃げるような気持ちで大学院に行くな」と言われて……。
川口 周りにも同じような学生がいましたが、それだと結局うまくいかない。就職活動から逃げるように留学や大学院に進んでも、その後また同じ繰り返しになりかねません。逆に、大学院に進む動機がはっきりしていれば問題ないのでは?
染谷 自分で考えて決めたことなら、壁にぶつかっても何とかしようという気になる。調子の悪いときやうまくいかないとき、他人のせいにしないためにも自分が納得できる行動をすることです。

「なぜ」を繰り返し志望動機を練り上げる
三輪 私は学内のスポーツ新聞の制作に携わることで、記事を通して人と人がつながる楽しさを知り、新聞社のインターンシップに行きました。しかし、広告業界のインターンやサービス系のアルバイトも経験してみて、人と人をつなげられる仕事はたくさんあると気づき、志望業界の絞り込みに迷っています。
川口 自分では「人と人とをつなげている」と思っていても、本当にそうなのか、もう一度考えてみては? そこを掘り下げて、なぜ自分はこの仕事がやりたいのかをしっかり問い詰める。自分の中で譲れない条件が固まれば、新聞か広告かといった志望業界も絞り込みやすくなると思います。
戸谷 「なぜそう思うのか」「それはなぜか」を5回程度繰り返すくせをつければ、自己分析も進み、志望動機をきちんと説明できるようになります。
染谷 何をやりたいか分からないからとりあえずいろいろ始めてみるのではなく、まずは仕事として何がしたいか、自分を知ることが大切ですね。(構成・編集部)

就職行事に積極的に参加 年明けすぐの始動に備える

3年生の4月から、キャリア支援センターで紹介を受けてOB訪問を行い、同センター主催の模擬面接や面接合宿にも積極的に参加しました。自分の強みは何となく分かっていたものの、うまく言葉にできなかったのが、「なぜそう思うのか」の自問自答を繰り返したことで鮮明になり、きちんと伝えられるようになりました。12月後半から1月にかけて企業説明会や企業訪問を開始。試験のピークは2月で、1日に3社ほど受ける状況が続き、3月半ばに初めて内定をいただきました。これからの1、2カ月が勝負です。頑張れば、必ず結果につながります。


湘南 学内合同企業説明会
企業の採用活動が12月1日から本格的にスタートしたことを受けて、キャリア支援センターでは12月13日から22日まで湘南校舎17号館2階のネクサスホールで、「学内合同企業説明会2011(冬)」を開催する(17、18日は除く)。3年生と修士1年生が対象で、1日30社程度の企業・団体の人事採用担当者が来校予定。一般の企業説明会より採用担当者との距離が近く、疑問や不安を解消する大きなチャンスだ。また各校舎のキャリア支援課でも、企業説明会やSPI模擬試験などの支援を行っている。詳しくは各校舎キャリア支援課窓口へ問い合わせを。

 
(写真上から)
▼3年生を前に自分の体験を話す川口さん(左端)。隣は戸谷所長、右が染谷次長
▼三輪さんは、「自分と向き合い、自ら動くことが大切と実感しました」と語っていた
▼「大学院進学の意思が固まった。将来のために企業の情報収集は続けます」と曾根さん
▼「自分の経験を伝えることで後輩をサポートしたい」と川口さん