News:付属諸学校
2012年1月1日号
第五高・第二高 3年生に最高の思い出を!
ヤフードームで引退試合

プロ野球日本シリーズの閉幕から3日後の昨年11月23日。福岡ソフトバンクホークスが日本一を決めた福岡Yahoo! JAPANドームで、付属第五高校(宗像市)主催の「高校野球3年生引退記念交流試合」が初開催された。付属第二高校(熊本市)と日章学園高校(宮崎市)の野球部を招き、3年生が総出場。笑顔あふれる一日となった。

「3年間、一生懸命野球に打ち込んできた生徒たちに、最高の思い出を作ってあげたい」。全国的にもあまり例を見ないプロ野球チームの本拠地を使用した引退試合は、西村正己監督(第五高教諭)や保護者の熱い思いを受け、実現した。同部OBの岩本信一氏が代表取締役を務める(株)アリックスがホークスとスポンサー契約を結んでいることもあり、「母校のために何か協力できれば」とドームでの試合を提案。全面的にサポートした。第五高と野球部の保護者会が準備を進め、何度も球場に足を運んで下見やリハーサルを繰り返して“最高の舞台”を作り上げた。

苦楽をともにした仲間と全員で戦う一戦に
第五高の高橋諒次主将(3年)は、「ドームでプレーできると聞いたときはびっくりしました。夢のようで、本当に楽しみにしていた」と語る。

3年生全員がベンチ入りし、1、2年生と保護者がスタンドから声援を送る。第五高と第二高が対戦した第1試合では、出場選手9人全員を一気に入れ替えるなど、引退試合ならではの采配も。試合は同点で迎えた5回、第二高の宮川豊選手(3年)が勝ち越し打を放ち5-2で勝利した。続く第2試合では、かねてから第五高と交流がある日章学園高を、第五高と第二高の「付属チーム」が迎え討ち、9-3で大勝した。

第五高保護者会の井上光男代表は、「選手たちは2年半、主力も控えも関係なく、苦しい時期を乗り越えてきた。最後に3年生全員がこんな大舞台で試合ができて本当によかった。来年以降も続けていけるように協力していきたい」と話した。

両親への思いを伝える 監督お手製の演出も
試合前には、西村監督が手作りした練習風景などのスライドが放映され、試合中は打席に入る選手の顔写真と3年間の思い出、両親への感謝の言葉がバックスクリーンに映し出された。

「毎日汚れた練習着を洗って干してもらい、夜遅くに帰っても温かいご飯を用意してくれてありがとう」「支えがあったからここまでやってこれました」。画像が代わるたびに歓声が上がり、感慨深げにじっとスクリーンを見つめる保護者の姿もあった。第二高の新家陽平主将(3年)は、「練習や試合でも、保護者の皆さんがお茶当番をしてくれたり、とてもお世話になった。今日だけではとうてい足りないけれど、少しは恩返しができたかな」と笑った。

試合後の閉会式で、「この場所でプレーするにふさわしい3年間を送ってきたと思う」と選手をたたえた西村監督は、最後にこう語りかけた。「社会に出たらこれまで以上に困難なことがたくさんあります。でも皆さんには、今日同じフィールドでプレーした仲間がいる。困ったときは頼ってください。困ったときは母校に戻ってください。君たちの戻る場所はここにあります。3年間、お疲れさまでした」

 
(写真上)選手たちは「公式戦のようなプレッシャーもなく、純粋に野球を楽しめた」と口をそろえた
(写真中)第二高の宮川選手は「今までやってきたことを出しきろうと思った」
(写真下)最後は全員で記念撮影