News:教育
2012年2月1日号
健康科学部が成果発表会を開催
協働作業で互いの理解を深める

看護や介護などの対人援助職を目指す学生が、授業を通して精神疾患のある人たちとふれあい、互いに理解を深める――。健康科学部の看護学科と社会福祉学科の学生がともに学ぶ選択授業「看護福祉パートナーシップ実践法B」の成果発表会が、1月18日に伊勢原校舎で開催された。この授業は、学生たちが患者や施設利用者などと実際にかかわり合いながら専門知識や技術を習得し、対人援助職に求められる「パートナーシップ」に対する学習を深めるもの。2007年度から秋学期に開講されている。

当日は受講学生26人と、授業の一環で協働作業に取り組んだ精神障害者地域活動支援センター「伊勢原そよ風ハウス」の利用者14人が参加。成果発表会では、両学科混成のチームを組んで学習を進めてきた学生4組が活動を報告。昨年11月の建学祭で成果を展示した「はたき作り」や、クリスマスパーティーのイベント企画や飾りつけの準備など、「そよ風」メンバーとの協働作業を振り返った。

時間や体験を共有しできないことを補い合う
初対面の印象を「そよ風の皆さんを特別な人だと思い込み、気を使わなければならないと思っていた」と打ち明けたグループ。はたき作りの協働作業を振り返り、「不慣れな手作業に苦労する私たちに、優しく作り方を教えてくれた。同じ時間や体験を共有し、パートナーシップが築けた」。

互いに打ち解けてきたころに準備が始まったクリスマスパーティーでは、「健常者と変わらないように見えるからこそ、自分たちの病気を知って受け入れてほしい」という「そよ風」メンバーの強い思いを受け、座談会を実施した。

その感想を中心に発表したグループからは、「発症したきっかけや、どのように病気と向き合っているのか積極的に話してもらえた。看護師や社会福祉士に何が求められるのか、考えるきっかけになった」「パートナーシップは、協力するだけでなく、お互いにできない部分を補い合うことが大切」といった意見が出された。続いて「そよ風」のメンバーも「病気について聞いてくれたことがうれしかった」などの感想を披露。「20歳のときに発病したため学生生活を送れなかった自分に、キャンパスライフの機会を与えてもらえた」と感謝の言葉も寄せられた。

また「そよ風」の綿貫眞知子施設長は、「学生の皆さんが偏見なく接してくれたことで、メンバーはここに来るのが楽しみになった。この経験を将来の仕事に生かしてほしい」と発言。中心となって授業を担当した稗田里香講師(社会福祉学科)は、「学生にとって、座学だけでは得られない貴重な経験となった。パートナーシップのあり方について、これからも考え続けてほしい」と結んだ。

 
(写真上)成果発表会には施設利用者も参加
(写真下)クリスマスパーティーでの座談会