News:学生
2012年2月1日号
名取市の図書室建設に協力
3.11生活復興支援プロジェクトが建築の企画・構想を担当
東日本大震災からの復興支援活動に取り組むチャレンジセンターの「3・11生活復興支援プロジェクト」が、宮城県名取市の「名取市図書館どんぐり子ども図書室」の建設に協力。1月6日にオープニングセレモニーが開かれた。同プロジェクトの応急住宅チームが、図書室の設計など建築全体の企画・構想を担当。コミュニティケアチームが図書室の書架の組み立てなどで支援した。

名取市図書館は震災による被害を受け、建物が利用できない状態。プレハブの仮設図書館で運営されてきたが、手狭で子ども向けのスペースが確保できずにいた。地域のニーズや今回の取り組みをコーディネートした文化活動団体「saveMLAK」の働きかけで、「子ども図書室」が計画された。日本ユニセフが建設資金を負担し、名取市に寄贈することになった。

プロジェクトでは、「saveMLAK」の依頼を受け、昨年10月からこれまで大船渡市と石巻市に建設してきた「どんぐりハウス」をモデルに、独自の「ウッドブロック構法」を用いて設計。10年以上活用する可能性もあり、通常の建築物として行政に許可を申請し、設計の専門会社や工務店が建築作業にあたった。

図書館横の駐車場に建てられた図書室は平屋建てで、「どんぐりハウス」に比べ約6倍となる156平方メートル。絵本や児童書を中心に約2万冊が収蔵される。12月後半には建物が完成。コミュニティケアチームのメンバーが書架用に、宮城県登米市の登米森林組合から提供を受けた、木製のキット「組手什(くでじゅう)」を組み立て、書籍の整理なども行った。

6日のオープニングセレモニーには、メンバーの影沢英幸さん(大学院工学研究科1年)と玉井秀樹さん(同)、チャレンジセンターの大塚滋所長(法学部教授)、プロジェクトアドバイザーの杉本洋文教授(工学部)が出席。テープカットに参加した大塚所長は、「これまでの積み重ねがまた一つの形になった。我々の力は小さいかもしれないが、継続して取り組みたい」と話した。

また、セレモニーの前日には影沢さんと玉井さんの二人が、図書館職員による書籍の搬入作業を支援した。「活動で培ったノウハウが被災地で生かされ、子どもたちの笑顔につながった。これからも地域活性化に貢献していきたい」と笑顔で話した。

 
(写真上から)
▽名取市は宮城県の中央南部の太平洋沿岸、仙台市の南東に接している。市内には仙台空港があり、東日本大震災では津波による大きな被害を受けた。写真上は関係者によるテープカット。大塚所長(左から2人目)は「今後も支援を続けていく」と話した。
▽昨年12月に行った書架の組み立て
▽本館から書籍を図書室に運び入れ、学生たちが製作した書架に収めていく影沢さんと玉井さん。「これまでは後方支援だったので、現場で活動できることがうれしい」と汗を流した
 
【ライフメディアチーム】生放送に向け大船渡へ

「こどもテレビ局」のその後を伝える――。チャレンジセンター「3.11生活復興支援プロジェクト」のライフメディアチームが、昨年8月に岩手県大船渡市で実施した「夏休みこどもテレビ局プロジェクト」。現地の小中学生とテレビ番組制作に挑戦したこの活動を継続させようと、学生4人が12月30日から1月4日まで同市を訪れ、子どもたちと再会。カメラを持って再び取材に出かけた=写真。

「夏に子どもたちと取材した場所の今の様子を撮影してきました。ホテルは営業を再開し、コンビニも建っていて、復興の様子を肌で感じた」と学生たちは振り返る。チームでは、3月11日に湘南ケーブルネットワークで3・11震災特別生放送を予定している。「子どもたちとともに、復興の足跡を伝えていきたい」と意気込みを語った。