News:学生
2012年2月1日号
直径25メートルのアイスドームが完成
アイス・パンテオン・プロジェクト

大学生が作るものとしては世界最大、直径25メートル級のアイスドームを完成させよう─―。旭川校舎で学ぶ芸術工学部の学生たちによるチャレンジセンター・ユニークプロジェクトの「アイス・パンテオン・プロジェクト2012」が、今年も氷や雪で作るアイスドーム作りに挑戦。卒業生などの助けを借りながら制作した。


「誰も成功させたことのないチャレンジ。絶対成功させたい」と、学生リーダーの石田渉さん(4年)は制作前に語っていた。同プロジェクトは2009年に活動を開始した。芸術工学部の粉川牧教授と渡辺宏二教授の指導を受けながら、空気で膨らませたビニール製の膜に氷や雪をかけて作る直径10メートルの「粉川式アイスドーム」を校舎中庭に制作した。以降、直径を毎年5メートルずつ大きくしていき、昨年は直径20メートル級のドームを成功させた。

今年挑んだ直径25メートルは、中庭で作れる限界のサイズ。「場所の問題などから、来年はできない可能性が高い。これまでかかわってきた先輩たちのためにも失敗できない」とも語った。今年度は1年生から大学院生までの20人が参加。昨春から、市販のビニールシートを使った膜や編み目状に編んだローブ作りに取り組み、昨年12月末には中庭で基礎工事を行った。

散水作業は1月6日からスタート。土台作りなどで必要な雪は、地元の建設業者・只石組の協力を得て校舎内各所から運搬し、膨らませた空気膜にホースと除雪機を使って水と雪を交互にまいていった=上、右写真。

雪や氷は、気温がマイナス10度を下回らないと効率よく固まらない。そのため、髪の毛が凍るほどの寒さの中での作業を強いられる。「つらくないといえばうそになる。だけど、普段知り合えない後輩や先輩と一緒に一つのものを作る魅力にはかなわない」と及川孝樹さん(3年)は語る。

途中、除雪機が壊れるなどのトラブルに見舞われ、猛吹雪で作業が中断となった日もあった。一つひとつの困難を乗り越え、13日の夜明け前に直径25メートル、高さ8.1メートルのドームが完成した。泉本峻さん(大学院芸術工学研究科2年)は、「ドーム内=左写真=に入った瞬間、あまりの大きさに私たち自身も驚きました。メンバー全員がいなければできなかった巨大な作品を、多くの人に見てもらいたい」と語っている。