News:学園
2012年5月1日号
金環日食観測プロジェクト2012
[5/21]日本で25年ぶりの天体ショー
全国各地で観測生中継


5月21日の朝、関東から九州にかけて広範囲に発現する金環日食。太陽が月に隠されてリング状に見える現象で、日本では25年ぶりとなる。この天体ショーを教育の場として活用しようと、東海大学では「金環日食観測プロジェクト2012」を発足させた。全国各地から日食を生中継するほか、観測方法などを学ぶ科学教室やフォト・メディア・コンテストなど、21日を中心に多彩なイベントが実施される。

「金環日食観測プロジェクト2012」は、全国に教育研究機関が広がる学校法人東海大学の特色を生かし、学園が一体となって取り組む教育・観測プログラムだ。
2009年に実施した「東海大学皆既日食観測プロジェクト」の成果を踏まえて計画。山田清志副学長を実行委員長に、チャレンジセンターや教育支援センターの教職員らによって組織された実行委員会が中心となって準備を進めてきた。副委員長を務める教育支援センター所長の内田晴久教授(教養学部)は、「学園が一体となって観測する機会を設けることで、理系分野への興味や関心を引き出すきっかけにしたい」と語る。

金環日食当日の21日は東海大学の各キャンパスのほか、和歌山大学や鹿児島県の志學館大学とも連携し、全国の各拠点で同時観測=画像参照。集められた映像は、湘南校舎3号館のキャンパススタジオで文学部広報メディア学科の五嶋正治准教授と同学科の学生によって番組として編集され、インターネットで配信される。

また、湘南校舎8号館3階入り口では、学生や教職員、地域住民を対象とした「日食観望会」を実施(午前7時〜8時。雨天時は8号館401教室で金環日食の配信映像を上映)。チャレンジセンターの障害者自立支援プロジェクトと社会福祉法人かながわ共同会「秦野精華園」による、手作りクッキーの特別販売も行われる。

安全のため観測には日食グラスの使用を
肉眼で直接太陽を見ると、短時間であっても目を傷めてしまうため非常に危険。安全に観測するためには専用の日食グラスが欠かせない。実行委員会ではオリジナルの観測用グラスを用意。各校舎で配布される予定だ。

チャレンジセンターがイベント開催、金環日食の魅力に迫る

チャレンジセンターのサイエンスコミュニケーターとライトパワープロジェクトが主催する「科学技術チャレンジフェア」が、4月21日に湘南校舎で開かれた。文部科学省が制定する科学技術週間の一環で毎年実施しているイベント。今回は「科学喫茶スペシャル」と題し、金環日食をテーマに行われた。

当日は近隣の小学生や住民、学生ら約40人が参加。初めに総合教育センターの比田井昌英教授が、日食の仕組みや安全な観測方法などを紹介した。その後、理学部元教授の鈴木恒則氏によるピンホールカメラの工作教室を実施。参加者らは学生スタッフのサポートを受けながら、段ボールを使ってピンホールカメラを完成させた。

このイベントを企画したサイエンスコミュニケーター代表の平田将大さん(教養学部2年)は、「子どもから大人まで幅広い年齢の方に参加してもらい、イベントを成功させることができました。このようなイベントを通じて、金環日食の魅力をより多くの人に伝えたい」と話している。


 
(写真上)仕組みや歴史などを学んだ後、ピンホールカメラ作りに挑戦した
(写真下)紙飛行機などの工作教室やソーラーカーの展示も行われた