特集:キャンパス展望
2012年5月1日号
これまでの10年間・これからの10年間
情報理工学部情報科学科 内田 理 准教授

私は2002年4月に電子情報学部(現・情報理工学部)情報科学科に着任しました。早いもので、東海大学での教員生活が区切りの10年を経過したことになります。私の研究室からは、これまでに約100人の学生が社会に巣立っていきました。以前、卒業生の近況は、建学祭に遊びに来てくれた際に直接話をしたり、年賀状に書かれたコメントなどで知ることが多く、リアルタイムに把握することは困難でした(年賀状でかわいいお子さんの誕生を初めて知りびっくりすることも、それはそれで趣がありましたが……)。しかし最近は、Facebookという便利なサービスが普及したおかげで、世界中あらゆる場所で活躍している、多くの卒業生の近況をリアルタイムで知ることが可能となりました。

卒業生のたくましい活躍を目にするたびに、また充実したプライベートライフの様子を知るたびに、彼ら彼女たちの学生時代の様子を懐かしく思い出し、社会に出た後の大きな成長を心からうれしく思っています。大きな壁にぶつかり思い悩んでいるようであれば、激励の言葉をかけてあげるようにしています。

ところで、私が博士課程のときに指導教員を務めてくださったH先生は、70歳をこえてなお好奇心旺盛で、最近Facebookも始められました。古希を過ぎてもなお元気に活躍されている様子(マイナス36度の極寒の地で開催された国際ワークショップに参加するなど)を拝見して、大きな勇気をもらっています。H先生も私の近況をFacebookを通して知っているはずですが、学生当時出来の悪かった弟子(私)が不惑を前にしてもあまり成長している様子が見られず、心を痛めているのではないかと心配しています。

これまで述べたとおり、Facebook は普段なかなか会うことができない人との簡便なコミュニケーションを可能にしており、指摘される多くの問題点を差し引いても、生活の質を劇的に向上させる画期的なインターネットツールとして評価できると思います。

私の研究室でも、「安全・安心・快適な社会を情報科学の力で実現する」をモットーにさまざまな研究に取り組んでいますが、その一つにインターネットに関する研究があります。東海大学着任を機に新しいテーマに取り組むことを決意していた私は、着任直後からインターネット関連の研究を開始し、これまで数多くのテーマに取り組むことができました。これらの研究テーマのほぼすべてに学生の提案が生かされており、学生の豊かな発想力にいつも感心しています。

今後も、Facebookのように快適な社会の実現に寄与し世界に大きなインパクトを与えられる研究、そして研究室から第2のマーク・ザッカーバーグを輩出することを目指して、教員、学生一丸となって研究活動に邁進していきたいと考えています。東海大学における10年間の経験を糧に、これからの10年、さらなる飛躍を目指します。10年後が楽しみです。

 
(写真)ゼミ生とともに。後列右から3人目が内田准教授

うちだ・おさむ 1973年神奈川県生まれ。95年明治大学理工学部電子通信工学科卒業。2000年電気通信大学大学院博士後期課程修了。博士(工学)。専門は、情報数理、ネットワーク応用、画像処理。