News:研究
2012年6月1日号
工学部建築学科学生が活用法を提案 
老朽化が進むビルをリフォーム

工学部建築学科の杉本洋文教授の研究室で学ぶ学生と大学院生が4月26日、横浜市内にある共同住宅「吉田町第一共同ビル」の活用法を提案する一般公開イベントを開催。市民や学生など多数が来場した。

横浜市内には現在、戦後復興期の都市計画に基づいて建築された商業ビルや共同住宅が約200棟残っているが、いずれも老朽化が進んでいる。杉本研究室では戦災復興住宅と呼ばれるこれらの建築物を再生しようと、NPO法人アーバンデザイン研究体と合同で約3年前から戦災復興住宅の調査を実施。建物の実測調査や住民への聞き取りを行ってきた。その過程で吉田町第一共同ビルのオーナーから「室内の活用法を提案してほしい」と依頼を受け、今回のイベントが実現した。

開催にあたっては、学生による室内リフォーム案のコンペを実施。オーナーらによる選考の結果、室内の壁を取り払い、玄関から反対側の窓までの間に通り土間を設ける影沢英幸さん(大学院工学研究科2年)の案が選ばれ、施工も学生たちが行った。施工のリーダーを務めた浅見雅士さん(同)は、「実際に人が住む建物の工事に携わるのは初めて。貴重な経験ができた」と話す。

学生たちは業者などのサポートを受けながら、耐久性や安全性を考慮した材料を選定。スケジュールを組み、15人で手分けして壁面や通り土間の施工を行った。影沢さんは、「実際に施工する際の注意点など、多くのことを学ぶことができました。この経験を今後の設計などにも生かしつつ、歴史的な建造物を活用する活動にも積極的にかかわっていきたい」と語っている。

 
(写真)来場者にコンセプトを説明する影沢さん(左端)。イベント終了後、居室は賃貸物件として貸し出されている