Column:Interview
2012年7月1日号
[卒業生訪問!]ムエタイの日本王座を獲得
プロ選手の経験を後輩たちにも伝える

稲葉 茂さん
(体育学部2006年度卒業)


「SHIGERU」のリングネームで戦うプロのキックボクサーでありながら、東海大学キックボクシング部の監督という顔も持つ。キックボクシングを始めたのは大学に入学した2003年。運動には自信があったが、試合ではいきなり2連敗を喫した。「辞めようかなと思ったけれど、このままじゃ終われない」と努力を重ね、3年時には全日本学生選手権のフェザー級王者に。大学卒業から3年後の一昨年、所属するジムの会長の勧めもあってプロに転向した。

大学のキックボクシング部で学生を指導するようになったのは、その年の1月から。自身のトレーニングもあるため、指導するのは月1回程度だが、「教えたことが身について、選手が少しずつでも成長してくれるとうれしい」と稲葉さん。同時に「感覚的なことをかみ砕いて人に教えることで、自分の競技につながる発見もある」と語る。今年3月にはタイ式ボクシング(ムエタイ)のWPMF(世界プロムエタイ連盟)日本スーパーフェザー級王座を獲得。プロ通算6勝1分けと、負け知らずの戦績を誇っている。

現在、キックボクシング部の後輩たち20人が目指すのは、秋に行われる全日本学生選手権の6階級チャンピオン決定戦だ。ただ、稲葉さんは学生に、「何より部を辞めずに練習を続けてほしい」とメッセージを送る。「キックボクシングは練習もしんどいし、減量もきつい。でも、僕はキックボクシングを通して大切な仲間もできたし、密度の濃い大学4年間を過ごせたと思います。就職活動でも自分がやってきたことを胸を張って言えました」 現役チャンピオンとして、指導者として――。稲葉さんはこれからもキックボクシング界を盛り上げていく。 (小野哲史)
 

(写真)WPMFのチャンピオンベルトとともに