News:教育
2012年7月1日号
旭川で隈研吾氏「織部の茶室」を制作
作品を通して建築家の心に触れる

旭川校舎の学生4人が制作に携わった「織部の茶室」が完成し、6月15日に旭川市内にある菓子店「壺屋総本店なゝ花窓館」でオープニングセレモニーが開かれた。当日は、学生リーダーを務めた加藤友貴さん(大学院芸術工学研究科2年)、北谷結花さん(芸術工学部4年)、佐藤駿さん(同)、横堀浩亮さん(同3年)、学生たちを指導した大野仰一教授が出席。織部の茶室をデザインした建築家の隈研吾氏や、関係者とともに完成を祝った。

隈氏が2005年に発表した織部の茶室は、茶人・古田織部が好んだ茶碗の「ゆがみ」をイメージした繭(まゆ)のような形状。眺める方向によって、印象ががらりと変わる移動可能なパビリオンだ。制作・展示にあたっては、北海道建築士事務所協会旭川支部や壺屋総本店の従業員、学生らによる「織部の茶室」旭川プロジェクト実行委員会を組織。5月から約1カ月かけて全92パーツ、約450枚のプラスチック段ボールを切り出し、結束バンドで固定して組み立てた。

セレモニーで茶室と初めて対面した隈氏は、「イタリアや中国など国内外5カ所で同様のプロジェクトがありましたが、旭川の茶室は最も丁寧に美しく仕上がっている。中心になって制作にあたった学生さんは大変だったと思いますが、本当にありがとう」と感謝の気持ちを述べた。

「茶室の制作を通して、世界的に活躍する建築家である隈さんの思想に触れることができました。それを今後の自分の糧にしたい」と加藤さん。大野教授は、「社会人の方々との共同制作を経験することでチーム作業の大切さを知り、責任感が育まれた」と評価している。なお、織部の茶室は7月20日まで壺屋総本店なゝ花窓館で展示されている。

関連記事:北海道で“学生の祭典”

 
(写真上から)
▽茶室の中で隈氏=左端=と語らう。「初対面なのに、私たち学生と同じ目線で話してもらえてうれしい」と北谷さん
▽完成した「織部の茶室」
▽茶室のサイズは幅約6.4叩奥行き約4.8叩高さ約3.6叩制作には総勢200人がかかわった