特集:東海大生200人に聞きました
2012年8月1日号
親しき仲にも礼儀あり 
理想は尊敬し合う友達親子?

近年、「友達親子」や「モンスターペアレント」など、親と子にかかわる話題が新聞やテレビなどで多く取り上げられている。東海大生が描く理想の親子関係とははたして? 200人に聞いた。

「両親に悩みごとを相談しますか?」との問いに、「はい」と答えたのは56%。その理由は、「自分のことを理解してくれているから」が74人で最も多く、「尊敬しているから」37人、「自分自身が経済的・社会的に自立していないから」36人、「育ててくれたから」33人と続いた。中には、「友人のように仲がいいから」と猴達親子〞を理由にあげた学生も27人に上る。

フリーコメントには、「悩みも気軽に話せるし、一緒に買い物なども楽しい」(健康科学部1 年・女子)、「必要なときにそばにいてくれる関係は素晴らしいと思う」(法学部1年・男子)との意見も。しかしそうは言っても、「友人のようでいて、言うときはしっかり意見してくれる、親子としての線引きはきちんとしたい」(開発工学部4年・男子)、「お互いに自立して、助け合える関係が理想的」(政治経済学部2年・男子)といった声が大半だ。「互いを思いながらも、周囲の迷惑や状況を考えることが大切」(生物理工学部2年・女子)。ひとことに“友達親子”といえど、「親しき仲にも礼儀あり」(工学部1年・男子)、そんな関係が理想のようだ。



monitor's Voice  家族の力が私を支える力
学生モニター 諸星友美さん(文学部4年)

家族はすごく仲がいいですね。父、母、兄と祖母の5人家族です。祖母は自宅介護なのでみんなで協力しています。小さいころからやりたいことは全部やらせてもらったし、大切に育ててもらい、感謝しています。うちは自営業なので、家族全員で食事することが当たり前。ときどき夜遅く帰宅することもあるのですが、母はどんな時間になっても起きて待っていてくれる。いつも温かい愛情に包まれていることを感じます。母は私に関して知らないことはないんじゃないかな。アルバイトや洋服選び、悩みごとなど何でも相談します。友人にも話しますが、やっぱり一番の相談相手は私のことを一番よく知っている母。母に相談したら間違いはないと思うんです。

就職活動中は両親から「今日はどこの面接?」「あの会社の結果はどうだった?」といろいろ聞かれたので、家族用の就活スケジュール表を作ってリビングに貼り、毎日結果を書き込みました。一人で抱え込むのではなく、すべてを共有するのがうちの家族らしさ。就職活動で落ち込んだときには、家に帰ると温かい夕食があって、家族と話しながら食事をすることが何よりもうれしかった。家族の支えがあったからこそ、頑張ることができた気がします。
 
父は時間や門限に厳しいので、高校生のときは一人暮らしをしたいと思ったこともありました。友人宅に泊まるときは場所の連絡先とメンバーを毎回提出させられ、「面倒くさい」と反発したことも。でも、東日本大震災で家族の安否確認の大切さがわかり、うるさく言うのは家族を思う父の愛情だと感じました。できたらずっと家族の近くで暮らしたい。好きな人が遠くに住む人だったら? 母は「ついていけば?」と言いますが、私には家族と離れることが想像できない。やっぱり家族の近くに住んでくれる人が理想です。

畑作業を共にしながら父の真剣な背中に感謝する
週末の空いた時間で両親と畑作業をしています。きつい仕事ですが、家では見せない父の真剣な背中を見られる、うれしい時間でもあります。毎日この大変な作業をしているのかと思うと、感謝とともに尊敬もしています。今の親子関係が自分にとっては理想的。自分がもっと素直になれば父との関係もさらによくなるとは思いますが(笑)。子どもを持ったら同じようにしてあげたいです。(農学部4年・男子)

尊敬しているからこそこえてはいけない一定の線
私は親には敬語を使わないし、どちらかというと近い関係です。父、母それぞれと出かけることにも抵抗はありません。しかし尊敬しているからこそ、こえてはいけない線はあります。モンスターペアレントは、親が子どもを好きになりすぎた結果だと思うけれど、それを恥ずかしいと思わない子どももおかしいと思う。モンスターペアレントを止められるのはその子どもだけです。(教養学部3年・女子)


学生たちの声から
Q. あなたの理想の親子関係とは?
▽変に気を使うことなく、お互いのプライバシーなどを尊重し合える関係がいちばんいい。いくら親子でも、気を使わなさすぎて傷つけ合うことは避けたい。育ててくれた両親を尊敬し、親には子どもに失望されることのない人でいてほしい(情報通信学部4年・女子)
▽“当たり前”をやってくれる親と、それを当たり前だと思わない子ども(海洋学部3年・女子)
▽毎日少しの時間でも話せる親子がいい(法学部1年・男子)
▽社会に出ていくために必要な知識、常識を子どもに身につけさせる。良いことは良い、悪いことは悪いときちんと教えていくべき。「かわいい子には旅をさせろ」という言葉があるように、そのような関係が理想(農学部2年・女子)
▽怒るときはしっかりと怒り、褒めるときは褒めるメリハリのある関係(総合経営学部3年・女子)
▽ときに厳しく、ときに優しく(健康科学部1年・女子)
▽親は尊敬できる人であるべき。友達とは違うし、尊敬に値する人として“モンペ”みたいなみっともないまねはしないでほしい。今まで育ててもらった恩があるから、それを返すのが子どもとしての義務。逆にそう思える親であってほしい(医学部5年・女子)
▽仕事や勉強など、どんなことでもいいから尊敬できる親であってほしい。「友達親子」と言っても、威厳と尊敬さえあればメリハリがあっていいと思う(情報理工学部4年・男子)
▽依存し合わない関係が理想的。経済的にも社会的にも自立して、そのうえで支え合っていける関係を目指したい(文学部4年・女子)
▽親は、子どもが些細なことをどう感じているのか気づいてあげられる存在でいること。それが良いこと悪いことにかかわらず理解してあげること(海洋学部3年・男子)