News:研究
2012年8月1日号
医学部がオックスフォード大と連携
国際共同臨床試験が始動 日本国内での運用を担う

医学部とイギリス・オックスフォード大学の国際共同臨床試験が﹆今年度からスタートしている。オックスフォード大が2011年度からイギリスをはじめ中国、ドイツ、イタリアなど世界各国で実施している国際共同試験(REVEAL=Randomized Evaluation of the Effects of Anacetrapib through Lipidmodification)において、東海大学が日本の中核として参画するもの。

REVEALは、各国で心筋梗塞や脳梗塞、末梢動脈疾患の症例を登録し、新薬の有効性と安全性を検証する取り組み。医学部の後藤信哉教授(循環器内科学)が帝京大学医学部長の寺本民生教授とともに、国際運営委員会(議長=ロリー・コリンズ教授/オックスフォード大学)からナショナルコーディネーターの指名を受けており、同委員会の委員にも就任している。

医学部は、日本における試験の運営を取りまとめるアカデミックセンターとしての役割を担う。すでに伊勢原校舎2号館に富田愛子助教、戸田恵理助教ら教員医師と薬剤師、コーディネーターによるスタッフを配置した国際共同試験準備室を設置。実際に新薬の治験を行う国内医療機関の選定や、そのコーディネートなどに取り組んでいる。

「今年度中に各医療機関から1000件の症例登録を目指しています。国際的な試験において日本から多くの症例を登録することで、これらの病気における日本人の特徴を明らかにできると考えています」と後藤教授は語る。

学生、研究者の派遣などさらなる交流も検討

6月24日には、東京・霞が関の東海大学校友会館で、後藤教授ら教職員とオックスフォード大学の担当者、日本国内の医療関係機関の担当者が参加して「InvestigatorMeeting」(研究者会議)を開催。オックスフォード大の担当者が、REVEALの目的や治験の概要について説明した。また、翌25日にはオックスフォード大の担当者ら一行が伊勢原校舎を訪問。国際共同試験準備室をはじめ、医学部付属病院の施設を見学した。今井裕医学部長らとも懇談し、医学部からオックスフォード大への学生や研究者の派遣の可能性など、さらなる交流促進に向けて意見を交換した。

後藤教授は、「世界的に評価の高いオックスフォード大との連携は、非常に価値のある取り組みです。臨床研究を通じて、科学的仮説の検証ができるシステムの構築と世界に伍していける人材の育成につなげたい」と話している。

 

(写真上)6月24日の研究者会議では後藤教授がREVEALの意義を語った
(写真下)伊勢原校舎2号館の国際共同試験準備室