News:学生
2012年11月1日号
ソーラーカーチームが国際レース5連勝
南ア大会で優勝し、5度目の世界一を達成

チャレンジセンター「ライトパワープロジェクト」のソーラーカーチームが、9月18日から28日まで南アフリカ共和国で開催された「サソール・ソーラーチャレンジ・サウス・アフリカ2012」で優勝。見事に大会3連覇を成し遂げ、オーストラリアで隔年開催される「ワールド・ソーラー・チャレンジ」と合わせて、国際レース5連勝を達成した。同大会は、国際自動車連盟(FIA)公認の代替燃料車によって競われるレース。首都・プレトリアをスタートし、ケープタウンなどを経由して再びプレトリアに戻る4632キロのコースが設定され、日本、インド、南アフリカから14チームが出場した。

東海大は、パナソニックや東レなど多数の企業の協力を受け、学生たちが製作したマシン「TokaiChallenger」で参戦。標高差2000メートルにも及ぶコースを走り切り、総走行時間71時間13分、2位に合計で18時間42分の大差をつけた。帰国後の10月5日には、東京・霞が関の東海大学校友会館で優勝報告会も実施。チームリーダーの鈴木一矢さん(工学部3年)らメンバーたちは、「多くの困難もありましたが、自力完走し優勝できました。応援してくださった皆さんに感謝したい」と話していた。

学生の成長が頂点につながる

「安全に、きちんとしたレース運びで完走することが第一目標でした。事故なくゴールし、かつ優勝できたことがうれしい」とチームリーダーの鈴木さんは語る。レース中は、急きょモーターの交換を余儀なくされるなどのトラブルもあったが、冷静な対処で乗り切った。「マシンの高いポテンシャルに加え、学生がミスをしなかったことも勝因の一つだと思います」と鈴木さんは話す。国際大会で勝利を重ねてきた経験が生きた、と言う。

今大会の学生メンバーは19人で、うち海外レース経験者は11人。初参戦の8人を引っ張るほか、新たなチャレンジも生まれている。今大会では山田萌子さん(同2年)が、ライトパワープロジェクトでは初めて、女子学生ドライバーとしてステアリングを握った。「ドライバーは身体が小さいほうが有利。積極的にマシンにかかわりたいと志願しました」と山田さん。大会中は2度の運転機会を無事にこなした。

来年の豪州大会目指し新型マシン開発も進む

先輩たちの姿に、今回参加した2人の1年生、榊原聖也さん(工学部)と横内宏紀さん(同)は、「整備やレース運営など、自分たちに何ができて何ができないのか学ぶ機会になりました」と感銘を受けた様子だ。今後のチームは、来年オーストラリアで開催される「ワールド・ソーラー・チャレンジ」での3連覇を目指す。レギュレーションの変更に合わせ、新型マシンの開発も進んでいるという。「これまでとは全く違うコンセプトのデザインになります」と鈴木さん。経験を重ね成長する学生たちと新マシン―進化を続けるチームは、6度目の世界一へと走り出している。
 
(写真上から)
▽栄冠を手にしたメンバーたち。レースの詳細は特設サイトhttp://www.u-tokai.ac.jp/SASC2012/index.htmlを参照
▽南アフリカをほぼ1周する4632キロがレースの舞台となった(ソーラーカーチーム提供)
▽国際大会5連覇を遂げた「Tokai Challenger」。チーム監督の木村英樹教授(工学部・チャレンジセンター次長)は、「マシンの総合力に加え、エネルギーマネジメントなどすべての構成要素が高いレベルで仕上がった」と語る
▽急なトラブルも冷静に対処した