News:ひと
2012年11月1日号
「スーパーFJもてぎ」でシリーズ王者に
出場全4レースで圧勝
付属浦安高校 山下健太選手(2年)

F1を最高峰とするフォーミュラカーの世界。ピラミッド型のカテゴリーの底辺に位置するスーパーFJで今季、旋風を巻き起こしているのが山下健太選手だ。5歳で出会い、小学5年生から本格的に始めたカートレースがこれまでの主戦場だった。昨年の全日本カートでの好成績で日本自動車連盟から限定Aライセンスを発給され、今季からスーパーFJもてぎ選手権に参戦。「練習走行でクラッシュに巻き込まれて欠場したレースがあった」にもかかわらず、出場全4レースで圧勝し、最終戦を残してシリーズ王者に輝いた。「シーズン前、全戦優勝してシリーズ王者を取ると目標を立てていた。そのとおりになり、ほっとしています」と山下選手。12月の日本一決定戦に視線を向けつつ、貪欲にさらなる高みを見据える。
 

スーパーFJの1つ上のカテゴリーは、トヨタ、日産、ホンダの3社が、世界で活躍する若手ドライバーの発掘と育成を目的に創設したFCJ。山下選手は夏のオーディションで最終選考に残り、来季はトヨタの支援を受けて参戦することが予定されている。「企業が関係するチームでは、周囲から意見を言われることも多いと聞いた。自分の考えをしっかり持たないとやっていけない」と力を込める。サーキットに出るのは主に週末だけだが、平日はランニングや筋力トレーニングで体力面の強化も怠らない。
 
ただ、運転技術や体力だけでは上に行けないのが、モータースポーツの現実だ。「現場で指揮するチーム監督、エンジニア、メカニックとのコミュニケーション能力も問われますし、資金や援助をしてくださるスポンサーや、関係者の方々にも認めてもらわなければ、次の契約をしてもらえないという厳しい世界です」。いつか乗ってみたいと夢見るF1も今はまだはるかかなたにある。まずは一戦一戦のレースや日々の生活で自分自身を磨くこと。山下選手はこれからも全力でアクセルを踏み続ける。(小野哲史)
 
(写真上)スーパーFJもてぎで、出場4レースすべて圧勝し、王者に輝いた
(写真下)トロフィーを手にする山下選手