News:付属諸学校
2012年12月1日号
俳句大会で大賞&学校賞
17文字で感受性を磨く

5・7・5のわずか17文字に季語や思いを込める俳句。菅生高校中等部(あきる野市)の布施凌我さん(3年)が、10月28日に表彰式が行われた「第2回きごさい全国小中学生俳句会」(主催=季語と歳時記の会)で大賞に輝いたほか、学校賞も受賞した。


全国から寄せられた6032句の中から、見事大賞に選ばれた布施さん。受賞句「沸き上がる入道雲に俺はなる」は、所属する野球クラブの練習中に空を見上げた瞬間に浮かんだものだ。「選手としてだけでなく、人間的にも大きくなりたい」という思いが込められている。「自分の句が選ばれると思っていなかったので驚きました」と布施さん。

大会では布施さんのほかにも多くの生徒が入選や佳作に選ばれ、学校賞も受賞した。国語の授業の一環で俳句を指導している大塚哲也教諭は、「見たものや感じたものを素直に表現した生徒の感性が、高く評価されたのだと思います」と喜ぶ。

感じたことを表現し自然への意識を磨く
菅生中では、生徒のコミュニケーション力の向上を目的に、国語教育にディベートや創作活動を取り入れている。俳句もその一つ。北川裕司校長は、「中学時代はその人の価値観や考え方の基礎を養う大切な時期です。国語教育においても本校の犲然が教科書〞というスローガンのもと、多様な方法で広い視野を持って自然を観察する力や自分なりに考えて表現する力を培っていきたい」と語る。

大塚教諭の授業では、毎年7月と12月に1カ月かけて俳句の作り方や季語の意味などを学び、著名な俳人の作品を鑑賞。毎回の授業後には宿題で1人3句を作るほか、最終回には生徒による句会を行い、夏休みと冬休みの宿題で作品を制作する。夏休みの作品は「きごさい全国小中学生俳句大会」に、冬休みは「お〜いお茶新俳句大賞」(主催=伊藤園)に出句している。

布施さんは、「授業を受けてから自然の変化にも敏感になり、言葉のリズムへの感覚が養われた」と話す。以前は何となく見ていた山も、季節によって色が変化していくことに気づき、ふとした瞬間に句が思い浮かぶようになったという。大塚教諭は、「短文で表現することで、言葉に対する語感が養われ、国語の基礎的な素養も身につけられる」と、俳句のよさを話している。

 
(写真上)紅葉、もみぢ、黄葉……窓の外に広がる景色を見ながら、普段の授業でも季語を生徒に伝えている
(写真下)10月28日に渋谷区で開催された表彰式で、賞状を受け取る布施さん(左)