特集:東海大生200人に聞きました
2013年1月1日号
「省エネ」を続けていますか?

東日本大震災以降、急速に高まった節電への意識。エネルギー問題や地球温暖化への対策などからも、「省エネ」は私たちの生活に不可欠になっているようだ。今回は本紙学生モニター記者の尾崎しおりさん(文学部4年)が、東海大学でさまざまな省エネに取り組む「学校法人東海大学省エネルギー推進委員会」の委員長を務める安達建夫副学長を訪問。キャンパスライフと省エネについて聞いた。

尾崎 学生の間でも節電など省エネへの取り組みが定着してきているようです。省エネは、学生生活にどのような影響を与えるのでしょうか?
安達 アンケートの結果を見ると、70%以上の学生が日ごろから「省エネに取り組んでいる」と答えています。よい結果ですね。東海大は1997年に他に先駆けて、大学の英知を結集して地球的視野で環境問題に取り組むことを宣言する「環境憲章」を発表しました。それ以来、各校舎や学園全体で多様な取り組みを展開しています。

エネルギー削減に向け設備の切り替えも

尾崎 具体的にはどのようなものですか?
安達 空調や照明の設備は徐々に省エネ型に切り替えています。新しく設置する施設では、照明や空調、各種実験機器なども省エネタイプのものを選んでいく予定です。また、電力会社と大学など法人との契約では、契約電力をこえると違約金を支払う仕組みになっています。超過しないよう、湘南校舎ではまず4号館などの教育に直接かかわらない事務棟から空調を切るなど、優先順位を決めているんですよ。
尾崎 学生にとってはありがたいことですね。8号館の食堂も改装してLED照明に変更され、明るく清潔な印象になりました。
安達 それはうれしいですね。授業が終わったら教室の電気を消すなど、学生の皆さんの協力にも感謝しています。省エネが教育研究活動の質を低下させる原因になってはなりません。湘南校舎では、各建物のエネルギー使用状況を把握して光熱費削減を図るなどの工夫をしています。
尾崎 私自身、一人暮らしで光熱費を自分で管理するようになり、省エネを意識するようになりました。
安達 社会に求められる資質を身につけることも大学生活の大切な目標ですから、省エネに関心を持つことは社会的に自分を成長させるためのよい手段にもなるでしょう。

社会の一員としての自覚を促すきっかけに

尾崎 学生の自主的な省エネの取り組みは、人間的な成長にもつながると感じています。
安達 学生の皆さんには、省エネの対象は電気や水道など効果がわかりやすいものだけではなく、身の回りのものを大切に扱うことから始まると気づいてほしいです。
尾崎 省エネの取り組みに終わりはないですね。
安達 取り組みを続け、可能であればそれを自分で検証して、一人ひとりの行動が社会に役立つという認識を持ってほしいと思います。省エネは、ときには我慢も必要です。取り組みを次へつながる自分の力にしていただければと思います。


monitor's Voice
エコバッグを持ち歩き、買い物のたびに袋をもらわない

(情報通信学部4年・女子)
毎日のようにコンビニを利用するので、エコバッグを持ち歩いている。買い物をするたびにレジ袋をもらってしまうと、私一人だけでも大量のゴミを出してしまうから。

「見える化」すれば省エネへの意欲が高まるのでは?
(海洋学部2年・女子)
省エネが大切なことはわかっているが、効果の実感がない。具体的に取り組んでいても、目に見えてわかるのは使用料金を見るときだけ。携帯端末などで使用料金や前月との比較、平均的な家庭の使用料金との比較などを手軽に見られるようにすれば、省エネへの意欲が高まると思う。

省エネと能率・効率のバランスを考えることが大事
(理学部4年・男子)
省エネは個人で取り組むより、エネルギーを多く消費する企業や大学が行うことによって効果が上がる。無駄に電気を使っている部分については、どんどん削ってよいと思う。でも、省エネによって能率や効率が下がってしまうのは逆効果。バランスをとることが大事だと思う。

学生たちの声から
Q. 東海大学が取り組む省エネ活動について、意見や要望は?
▽エレベーターは半数を止めておくより、放課後など学生の少ない時間帯に完全に停止させたほうが効率的(情報通信学部4年・女子)
▽5時限目の授業でエアコンの電源が切られていて、教室が変更になったことがあった。すべての授業が終わった後に切るようにしてほしい(総合経営学部3年・男子)
▽照明の間引きで、帰ろうとして講義室を出ると真っ暗なことがある。最低限の照明はつけてほしい(法学部2年・男子)
▽大学の冷暖房は集中管理で設定気温にならないとエアコンが使えないので、省エネになっていると思う(政治経済学部4年・男子)
▽学生が満杯の教室で冷房が効かない温度設定だったり、逆に生徒が少ないのに暖房が効きすぎる設定だったりすることがあった(工学部4年・男子)
▽学内のコンビニが省エネによって6時までの営業になり、不便になった(農学部3年・男子)
▽季節の変わり目は急に気温が変化することがある。そのようなときは室温が一括管理だと不便を感じる(健康科学部4年・女子)
▽冬場のイルミネーションはもったいない(体育学部4年・男子)

Q. あなたなりの省エネのアイデアや、省エネについて思うことは?
▽気候のよい時期は、思いきって青空授業などを行ってもよいのでは?(文学部2年・男子)
▽以前から光熱費削減に取り組んでいる。省エネはもう生活の一部に(生物理工学部2年・女子)
▽省エネと電気代節約を兼ねて、早く寝る(生物学部1年・女子)
▽ 古いものでもできるだけ長く使う(総合経営学部3年・男子)
▽夏場には大学でもゴーヤなどで緑のカーテンを。楽しみながら環境問題や食育などのメッセージを発信できる(農学部4年・男子)
▽余熱調理。パスタをゆでるときは最初の1分間だけ沸騰させて火を止める。あとは表示どおりの時間、待つだけで火が通る(文学部4年・女子)
▽冬は湯たんぽを使うなど、古くからの知恵を生活に織り交ぜればいい(政治経済学部4年・男子)
▽外出して公共機関などに出かけ、家で冷暖房を使わないようにする(教養学部3年・女子)
▽家族が一つの部屋で過ごす(教養学部1年・女子)
▽コンセントをこまめに抜く(工学部1年・男子)
▽お風呂の残り湯を洗濯に使う(文学部2年・女子)