Column:Interview
2013年4月1日号
ミュージカル『アニー』のペパー役
見に来てくれた人を笑顔に
付属仰星高校中等部2年 前田晴美さん

アメリカの少女が成長する姿を描いたミュージカル『アニー』。毎年9千人以上が、日本版のオーディションに挑む。付属仰星高校中等部(枚方市)の前田晴美さんは4度目の挑戦で、仲間のペパー役を射止めた。「名前が呼ばれたときは信じられませんでした」

3歳から母親の勧めでクラシックバレエを始めた。コンクール入賞を目指してレッスンに打ち込む毎日。トレーニングは厳しかったが、体調が悪くても練習は休まなかった。しかし満足できない結果に、小学校4年のときにはあきらめの気持ちも出てきたという。そんなとき、アニーの出演者を追ったドキュメンタリー番組が前田さんの心を揺さぶる。主演の少女が病室の妹を思って歌い、励ます姿に、「元気になってほしいという思いが伝わってきた。人に希望を与えられる力に感動しました」と語る。

アニーの舞台に立ちたいと、両親に相談もせずに劇団に応募。バレエと並行して歌とダンスのレッスンを始めた。しかし本当に前田さんの気持ちに火がついたのは、書類審査に3度落ちたとき。「合格した人と何が違うのか。いろいろ考え、家族が一丸となりました」

よりよい指導者を求めて、かけもちレッスンもいとわなかった。車の中で夕食をとることも日常茶飯事。そんな多忙な前田さんだが、学業にも手を抜かないのがポリシーだ。いつ勉強しているのかと周囲も驚くほど。「授業中は先生の講義に集中し、宿題は休み時間にすませます。友達と過ごす時間は少ないけれど、学校はとても楽しい。最近まで茶華道部にも所属していたんですよ。いろいろな体験が表現者としての自分の力になると思う」

現在は4月20日から東京・青山劇場で行われる舞台に向けて稽古に励んでいる。「9千人の代表なのだから恥ずかしい舞台は見せられない。お客さまに笑顔と元気と感動を持って帰ってもらえる公演にしたい」

 
(写真)ミュージカル「ピッピのゆかいな大冒険」の舞台で歌い踊る前田さん