News:学生
2013年7月1日号
チャレンジセンター阿蘇は箱舟プロジェクト
湘南・阿蘇の学生が協力
希少な昆虫や植物を保護しよう


今年度に発足したチャレンジセンター「阿蘇は箱舟プロジェクト」。農学部のある阿蘇校舎と湘南校舎の学生が協力し、絶滅危惧種の蝶「オオルリシジミ(九州亜種)」=キーワード参照=など希少な昆虫や植物の保護活動を展開。阿蘇を、自然環境を守る“箱舟”にするため奮闘している。

「オオルリシジミの数は2006年のピーク時と比べて10分の1まで減っています」とリーダーの竹田直樹さん(大学院農学研究科2年)。「私たちのキャンパス近隣でも見られますが、生息する地域が狭い貴重な昆虫。絶滅の危機にあることを多くの人に伝えたい」

プロジェクトは、農学部生を中心に結成。さらに総合大学の利点を生かし、湘南校舎の工学部、理学部などから情報発信やデータの整理で協力を得ようと参加を募った。プロジェクトでは開始直後の5月17日から6月30日まで、熊本県や熊本県警の許可を得て、希少な昆虫や植物の不正採取を防止する見回りを阿蘇地域の各所で実施。プロジェクトアドバイザーの村田浩平准教授(農学部)の指導のもと、毎日交代でパトロールした。5月19日には、湘南校舎の学生2人も合流。見回りに加えてオオルリシジミが食草とする多年草「クララ」の育成を助けるため、雑草の除草にも取り組んだ。

榎本充さん(工学部4年)は、「昨年の九州北部豪雨の土砂崩れの影響で環境が悪化したことも、希少生物が減少した一因と農学部生から聞きました。今後は災害復旧の支援など、活動の幅を広げていきたい」と話した。

インターネットを活用、校舎間の連携も万全

サブリーダーの前田拓也さん(理学部2年)は、「校舎間の距離はありますが、インターネットを活用し頻繁に会議を開いています。連携での不安はありません」と話す。

湘南のメンバーは阿蘇校舎を訪ねた際、地域特有の昆虫や野草を撮影。プロジェクトアドバイザーの岡田工教授(チャレンジセンター)から助言を受け、データをもとに3D映像作品とデジタル図鑑を制作している。「11月の建学祭などで公開し、一人でも多くの人に阿蘇地域の自然とその現状について関心を持ってもらいたい」と前田さん。メンバーたちは、「それぞれの学部の強みを生かし、たくさんのオオルリシジミが舞う豊かな環境を取り戻します!」と意気込んでいる。

 
(写真上)村田准教授(左)から指導を受けるメンバー
(写真下)絶滅危惧種の蝶「オオルリシジミ(九州亜種)」
Key Word オオルリシジミ(九州亜種)
昆虫綱チョウ目シジミチョウ科。環境省から絶滅危惧砧爐忙慊蠅気譴討り、九州の限られた地域に分布。マメ科の多年草「クララ」を食草とする。翅(はね)を広げた大きさは約30ミリメートル。