News:学生
2013年8月1日号
応急空間を考えるワークショップ
3.11生活復興支援プロジェクト
チームワークや問題解決能力磨く

チャレンジセンター「3・11生活復興支援プロジェクト」=キーワード参照=のメンバーが6月22日から1泊2日で、立川かしのき幼稚園(東京都)を会場に「応急空間を考えるワークショップ」を実施した。チームワークや問題解決能力を磨くことを目的に、災害を想定して、避難所内の居住空間づくりに挑戦した。

今回のワークショップは、プロジェクト内で活動する「どんぐりハウスチーム」と「コミュニティケアチーム」の連携を強め、復興支援活動に生かそうと企画した。「災害に備えるとともに、被災者の気持ちをより深く理解できればと思い、プログラムを考えました」とワークショップのリーダー・佐々木翔さん(工学部4年)は話す。
 
学生たちは4月ごろから準備を開始。体育館などの広いスペースを探す中で、メンバーの土方拓海さん(同)の実家が経営する幼稚園が協力してくれることに。材料となる段ボールは、企業と交渉して確保した。また、1年生から4年生までの22人を4班に分け、5メートル×6メートルのスペースにどんなコンセプトの空間をつくるか、1カ月以上をかけて話し合った。

協力して問題を解決、班ごとに工夫も
土方さんの班は家族で避難した場合を考えて6つの部屋を設け、家庭のだんらんができるようにと、中央にテーブルを配した。本間聖崇さん(同)の班は部屋数を変えられるよう、内部の仕切りを可動型にするなど、各班が工夫を凝らした。22日の午後2時から作業を始め、すべてが完成したのは、午後7時30分過ぎだった。
 
中津川毬江さん(同3年)は、「設計図にミスがあり、壁が一枚足りなくなるトラブルがありました。一人でできることは限られています。仲間と情報を共有し、意見を出し合って段ボールを節約。なんとか完成させました」と笑顔を見せた。物資が不足した場合も想定し、2日間の食料は一人あたり乾パン1缶と保存米1パック、水2リットルのみ。「乾パンを一口食べるだけで空腹がかなり紛れました。何も食べないときとは全く違う。日ごろの備えを見直すきっかけになりました」と三浦茜さん(文学部2年)。
 
夕食後、学生たちはそれぞれ床に段ボールを敷いて宿泊。「仕切りでプライバシーが守られ、精神的には楽でしたが、床が固くとても冷たい。想像以上に体力を使いました」と太田裕貴さん(工学部2年)。メンバーは、「この経験を11月の建学祭などで多くの人に伝え、災害への対策を呼びかけるとともに、息の長い復興支援を続けていきたい」と意気込んでいる。

密着レポート!
応急空間ができるまで


パーツを加工
作業を分担し、段ボールに線を引いてカット


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組み立て
囲いを立ち上げ、班によっては屋根を製作


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最終チェック
設計図と見比べて誤りがないかを仲間と確認


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完成★(上・集合写真)
4班とも工夫を凝らし、作業時間は5時間30分にも及んだ
Key Word 3.11生活復興支援プロジェクト
東日本大震災からの復興支援が目的。「どんぐりハウスチーム」は被災地に応急公民館を建設するなど、建築を専門とする。被災者の心のケアが専門の「コミュニティケアチーム」は交流活動を企画・実施している。