News:ひと
2013年11月1日号
母国開催の国際学会で発表
日本の知識と経験を国づくりに生かしたい
ナジブラさん(大学院工学研究科2年・アフガニスタン出身)

「東海大学で土木工学に関する高度な知識を身につけ、祖国の復興に貢献したい」と語る。9月にアフガニスタンの首都カブールで開催された「国際ヒンドゥークシュ地学会議」で、研究成果を発表したナジブラさん。

学会ではイギリスやアメリカ、ドイツの学者ら16人が発表したが、学生はナジブラさんともう一人だけ。「とても光栄なこと。世界各国の研究者と意見を交換する機会もあり、さらに勉強しようという決意が強まった」と振り返る。

1970年代から続いた紛争などによって、社会インフラが大きな打撃を受け、多数の難民も生み出したアフガニスタン。留学前には、母国の主要産業である石油やガス田を管轄する鉱山省に勤務していた。2011年9月、国際協力機構が中心となって実施している支援事業「未来への架け橋・中核人材育成プロジェクト」の1期生として東海大学に留学。敗戦によって荒廃しながら、世界有数の先進国にまで復興を遂げた日本の知識と経験に学びたいとの思いからだった。

研究生として6カ月間学んだ後、昨年4月から大学院へ。現在は杉山太宏教授(土木工学科)の指導を受けながら、地盤工学の研究に取り組んでいる。杉山教授が「研究室でもいちばん真面目」と太鼓判を押すほど熱心で、夜遅くまで研究に励んでいることも多い。

来年3月の卒業後は、鉱山省に復帰する予定。「省内に部署横断型の研究チームを立ち上げるなどして、同僚に私の得た経験や知識を広めていきたい。仲間と協力し、日本のように平和で豊かな国をつくっていく。それが私の夢です」

 
(写真)実験用の試料を持つナジブラさん。「学ばなければならないことは、まだまだたくさんあります」と笑う