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2014年2月1日号
【仰星高ラグビー部】7年ぶり3度目の全国制覇
鉄壁の守備で高校日本一

ノーサイドの笛が鳴ると、選手たちは拳を突き上げ勝利の喜びを分かち合った――。昨年12月27日から1月7日まで東大阪市・近鉄花園ラグビー場で行われた全国高校大会に、付属仰星高校ラグビー部が大阪府第1地区代表として出場。51校によるトーナメントを勝ち上がり、7年ぶりに優勝を成し遂げた。 (取材協力=片野光・文学部2年)



7年ぶり3度目の歓喜だ――付属仰星高校ラグビー部が昨年12月27日から1月7日まで、東大阪市・近鉄花園ラグビー場で開催された全国高校大会で優勝した。大阪府第1地区代表として2年ぶり14回目の花園出場となった仰星高は、初戦で仙台育英学園高校(宮城県)に69―5で快勝すると、その後も的確にパスをつなぐテンポの速いラグビーで全国の強豪を圧倒。決勝では、桐蔭学園高校(神奈川県)と一進一退の激闘を繰り広げたが、粘り強いタックルで相手の猛攻を抑え、19―14で高校日本一の座をつかんだ。
 

「FWで押してくる相手に、しっかりと守備の準備ができていた」と湯浅大智監督(仰星高教諭)が桐蔭学園高校との決勝を振り返るように、大会を勝ち抜いた要因の一つに“徹底されたディフェンス”があった。Aシードの仰星高は2回戦から登場。素早いパス回しと鍛え上げたタックルを武器に順調に勝ち上がった=表参照。強固なディフェンスでゲームを組み立てるスタイルは、2年ぶりの進出となった決勝でも健在。「1人のアタックに対し、3人がかりで守っても大丈夫なようにフォーメーションを整えた」と湯浅監督は秘策を明かす。
 

相手の執拗なアタックに対し、仰星高は2人、3人と次々タックルに入り進撃を阻む。前半終了間際、出足が遅れ始めると、ハーフタイムでは後半に向けて、チーム全員で「守備の意識を引き締めた」と湯浅監督。野中翔平主将(3年)は、「FWの縦の突破を許したくなかった。必死でタックルに入った」と最後まで体を張り続けた。
 
攻めては西野晃太選手(3年)が前半開始直後にインターセプトから先制点を奪うなど、2トライに絡む活躍を見せ攻撃を引っ張る。野中主将が「よくボールキープできていて、攻撃をつなげられた」と振り返るように、試合終了までに許したトライは2本のみ。鉄壁の守備が悲願の高校日本一奪回につながった。

なお、22日には同校のある枚方市で優勝パレードや報告会など記念行事が行われ、栄冠に輝いたフィフティーンに市民らから祝福の声が寄せられた。


(写真上から)
▽優勝の喜びに沸く仰星高ラグビー部
▽決勝・桐蔭学園高戦で必死の突進を見せる野中翔平主将(3年)
▽優勝パレードの模様

 
選手、コーチ、監督で優勝
仰星高ラグビー部 湯浅大智 監督

「選手たちがこれまで積み重ねてきたことの集大成が発揮された。感動をありがとう」。仰星高ラグビー部を3度目の日本一へと導いた湯浅監督は決勝戦後、涙を浮かべながら選手たちをたたえた。1999年の初優勝を選手、主将として達成。東海大学に進学し、ラグビーフットボール部では副主将と主務を務めた。

教員として仰星高に戻ると、13回の花園出場に導いた土井崇司監督(現総監督・仰星高教諭)の下でコーチを務め、2006年に2度目の優勝に貢献。昨年4月に土井総監督の後を受けて監督に就任し、初采配をふるった今大会で3度目の高みへと上り詰めた。
 
「培ってきた仰星ラグビーの哲学は変わらない」。土井監督時代からの組織的な守備と、ボールを動かし速い展開をつくるスタイルは不変だ。「練習では基本を徹底的にたたき込む。試合の局面ごとに、的確に対応できる選手を育てたい」。「誰よりも熱い」と選手たちが口をそろえて言う、熱血漢の挑戦は始まったばかりだ。

(写真)現役時代はフランカーとして活躍