Column:Point Of View
2014年2月1日号
自分に厳しく、人に優しく
情報理工学部情報科学科 尾関智子 教授

年明けは剣道の初稽古からスタートした。教士七段の先生に稽古をつけていただいたのだが、先生のおっしゃることが頭ではわかっても体が思うように動かない。剣道は大人になってから子どもと一緒に始めたのである。

万年初心者の私はいまだにすり足はぎこちないし、竹刀は左手で振らなければならないのに、なぜか右腕が筋肉痛になってしまう。また、「力を入れずに自然に」と言われると、ますます肩に力が入ってしまうのである。「自然に」というのがいちばん難しい。思うようにできず申し訳ない気持ちになるが、稽古後に「よく頑張りました」なんておっしゃっていただくと、にやりとしてしまう。「何をやっている」なんて怒られたら、もう稽古に行かなくなってしまうだろう。学生も褒めて育てなければと反省する。

翌日は娘が通う学校の剣道部の寒稽古に同行した。毎年、生徒たちが今年の抱負を述べるのだが、「自分に厳しく、人に優しくありたい」という言葉が印象的であった。顧問の先生も「生活がすべての基本。自分に甘くだらしない生活を送っていると、勉強にも剣道にも表れる」とおっしゃっていたが、納得するとともにまた反省である。
 
この原稿を書いている現在は、息子の剣道部で寒稽古があるため、毎朝4時に起きてお弁当を作っている。まだ暗く寒い朝に起きるのは本当につらい。しかし、息子と一緒に家を出て早朝に湘南校舎に着くと、運動部の学生が白い息を吐きながら練習している。すがすがしい気持ちになり、静かな研究室で仕事がはかどる。しかも早く起きるおかげで、夜はぐっすり眠れる。眠くてフラフラのようでも体は元気だし、充実感もある。

ところで皆さんは、生活が乱れていないだろうか。毎日規則正しい生活を送るよう心がけたい。生活が乱れていると、勉学がはかどらないどころか体も壊してしまう。思うようにいかないことや落ち込むことがあったら、まずは生活を見直してみよう。生活が昼夜逆転していないか、身の回りは整理整頓されているか。人に言う前に、私がお手本を見せなければなるまい。そして今年は、言い訳をして剣道の稽古を休まないようにしようと思っている。

(筆者は毎号交代します)