News:ひと
2014年5月1日号
原子力研究開発機構の特別研究生に
学びの楽しさを子どもに伝えたい
鈴木成実さん(大学院工学研究科1年)

「幅広い分野の知識を、子どもたちに面白く教える。将来はそんな仕事をしたいんです」
 
今春、独立行政法人日本原子力研究開発機構の平成26年度特別研究生に選ばれた鈴木成実さん。同機構の研究者の指導を受けながら高度な実験機器を使って研究できる制度で、長期休暇を利用して青森県六ヶ所村にある同機構の研究施設に滞在し、核融合炉に関する研究を進める予定だ。
 

原子力工学に興味を持ったのは中学生のとき。東海大学工学部原子力工学科出身の理科の先生の授業が、面白かったことがきっかけだった。大学進学時には迷わず同学科を選択。学部卒業までに放射線取扱主任者の国家試験に合格し、中学と高校の理科教員の免許も取得した。勉強だけでなく、課外活動にも積極的に参加。東日本大震災後の建学祭では、放射線に関する情報発信をする学科展示にかかわり、福島県での除染活動にも参加した。
 

「学ぶからには手を抜きたくないし、自分の将来の選択肢を広げたいと思って勉強してきた。授業の課題は意地でも期日までに出してきました。震災後は、大変な事故が起きた後だからこそ、さまざまな知識をより正確に理解していく必要があるとも考えた」と語る。
 

勉強熱心だが、「専門バカ」にはなりたくないと言いきる。「マグロ漁船の船乗りだった祖父が目標なんです。航海で訪れた国や船のことだけでなく、宇宙の謎などを面白おかしく話してくれた。まさに僕のヒーローで、学ぶ楽しさも教えてくれた。まだまだ及ばないけれど、いつかは祖父のようになりたい」 (か)

 
(写真)自ら設計・製造した実験機器を前に。最近は新たな趣味としてサイクリングも始めた