News:教育
2014年7月1日号
新しい教養科目がスタート
科学技術のリスクを学ぶ

総合教育センターと工学部原子力工学科による新しい教養科目「科学技術のリスクと管理」が4月からスタートしている。さまざまな科学技術を利用する際の安全確保について基礎的な理論や方法を学ぶ授業で、春セメスターは工学部生約160人が受講している。

文部科学省の平成25年度「国際原子力人材育成イニシアティブ事業」に採択された東海大学のプログラム「原子力国際基準等を基盤とした多層的な国際人材育成」の一環。総合教育センターの文理共通科目「テクノロジーと社会」の一つとして開講され、原子力工学科が運営を担っている。

授業では、高度な科学技術が用いられている原子力や航空機の安全運用体制、人間工学に基づく安全確保の手法について、学内外の専門家が交代で講義。担当する亀山高範教授(原子力工学科)は、「科学技術のリスクとその管理法について多面的に学ぶことで、学生自身が考えるきっかけになれば」と期待を寄せる。

6月6日の授業では、原子力法制の専門家である広瀬研吉教授(国際教育センター)が「放射線管理の国際基準」について講義。国際原子力機関が定める国際基準や背景にある考え方を説明し、東日本大震災後に行われた日本の基準改正についても解説した。学生たちは、「安全性を確保するうえで、人的な要素の大切さを学べている」「将来、研究・開発に携わる際に欠かせない姿勢が身につく」と成果を語る。

原子力工学科主任の伊藤敦教授は、「高度に発達した科学技術には必ずリスクが伴う。リスク発生の由来を理解し、制御への取り組みを学ぶことで、科学者や技術者として科学技術の発展と安全確保を担える人材に育ってほしい」と語っている。

 
(写真)学生からは、「安全とは、さまざまなリスクを管理できる状態に置くことだと初めて知った」といった声も。秋セメスターは、教養学部と医学部、健康科学部の学生も受講できる