News:総合
2014年11月1日号
教育・研究の成果を生かし国際連携
東海大学&UAE石油資源大学
共同製作のソーラーカーが完成


アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ首長国にある石油資源大学(PI)と東海大学が取り組んできたソーラーカー共同製作プロジェクトのマシンが完成。10月19日にPIで引き渡し式が行われた。式典には、PIのトーマス・ホクステットラー学長や同プロジェクトを進めてきた工学部の平岡克己教授、両大学の学生らが出席し、プロジェクトの成功を祝った。

同プロジェクトは、来年1月にUAEで初開催されるソーラーカーの国際大会「アブダビ・ソーラー・チャレンジ」に出場するPIチームのマシンの製作を目的に2月から始まった。国際石油開発帝石グループのジャパン石油開発などの支援を受けており、東海大はチャレンジセンター「ライトパワープロジェクト」ソーラーカーチームなどで培ってきたノウハウを提供してきた。3月から6月までは、PIの学生が湘南校舎で研修を受けながら設計や部品製作に着手。8月からは東海大の学生延べ30人が3回に分かれてPIに滞在、マシンを組み立てた。

渡航前に工程は組まれていたものの、工具や部品の一部が予定どおりに届かず、学生同士の意見の相違から作業が長引くなど想定外の事態にも見舞われた。「国際的なプロジェクトならではの難しさやトラブルを想定しながら効果的に進める方法を、身をもって学べた」と学生リーダーの大塚隆司さん(工学部4年)は振り返る。現地で調達できない部品は日本に残っていたメンバーが急きょ作って、渡航時に持参するひと幕もあった。

製作には、熊本校舎で活動するチャレンジセンター「メカトロマイスター」ソーラーカーチームのメンバー2人も参加し、電装部品を担当。富田恭平さん(基盤工学部1年)は、「PIや湘南の学生と作業を進める中で、ものを見る視野も広がり新しい技術の習得にもつながった」と語った。

10月18日にはマシンが完成。テスト走行を行い性能を確認した。

両大学は、今後もマシンの調整などで協力していく。学生たちは、「東海大チームにもアブダビ大会に出場してほしいとの要望が寄せられています。もし出ることになれば互いに競り合い、いい結果を残したい」と意気込んでいた。
 
(写真上)マシンを前に完成を祝う両大学の学生と教員たち。東海大チーム監督の福田紘大准教授(工学部)は、「プロジェクトを通して学生たちも見違えるほど成長した。11月にチリで開かれるソーラーカーレース、カレラ・アタカマ2014でも、その成果を発揮してほしい」と語っている
(写真下)PIの学生に手順を教える熊本校舎の学生たち。仲田祐己さん(産業工学部4年)は、「彼らには国を背負っているという気概が感じられた。その姿勢から学ぶことも多かった」と語った