News:学生
2015年1月1日号
【札幌】地域とつながるカフェをつくろう!
学生の思いがまちづくりに一役

趣味を生かして高齢化が進む街の活性化に貢献しよう―札幌校舎に近い札幌市南区石山地区の商店街で、国際文化学部地域創造学科の学生らによるサークル「地域カフェ研究会」が、自分たちの店をオープンしようと奮闘中だ。リーダーの村井健太郎さんを中心に、同学科の3年生3人によるその名も「Three Cafe(スリー・カフェ)」。地域交流の拠点として活用してもらおうと昨年11月1日にプレオープンし、2月中旬の本格稼働に向けて準備を進めている。

「もともとはコーヒーやカフェ巡りが好きで、いつかは自分で店を開きたいと考えていました」という村井さんを中心に昨年7月、同級生の長崎航(わたる)さん、橘由(ちなみ)さんと同研究会を結成。同学科で地域おこしなどの研究に取り組む植田俊助教のアドバイスを受けながら、市内のカフェを巡り、店舗経営について研究する活動を始めた。同時に、「学生が運営するカフェで地域おこし」のアイデアも生まれた。植田助教らの支援もあり、キャンパスに近く、高齢化などで地域交流の減少が課題となっている石山商店街での出店を計画したという。

9月には札幌市が市内の商店街活性化を目的に開催している「商店街学生アイデアコンテスト」に応募。常設のカフェで、ほかの地域活動とのコラボによる「交流」や地産品の魅力を「発信」し、人々が集まる空間をつくるというコンセプトは準グランプリを受賞し、札幌市からの支援も受けられることになった。

「地元の人たちに気軽に立ち寄ってもらえる空間をつくりたい」という学生たちの思いに商店街も全面的に協力。商店街の一角にあった木工芸術家のギャラリー跡を割安の賃貸料で利用できることが決まり、一気に準備が進んだ。

街のイベントに参加 2月に本オープン

11月1日にギャラリーを改装してプレオープン。テーブルやイスなどは近隣の店舗から譲り受け、肝心のコーヒー豆も同地区の朝市に参加している喫茶店「ヤマガラ珈琲」の協力で格安で購入できるように。「ラジオ体操や朝市、小学校の文化祭など、メンバーで地域の集まりに参加する中で交流が深まり、さまざまな協力を得られるようになりました」と村井さんは振り返る。

当初の3人に加え、同学科の2年生3人も仲間に加わり、週に4回授業の合間を縫って店を開ける。村井さんは講習を受け、食品衛生責任者の資格も取得。独自にいれ方を研究したコーヒーを無料でふるまっている。「石山地区は南区内でも2番目に高齢化が進んでいる街といわれています。学生たちの活動が、地域の人たちを明るくするきっかけになれば」と植田助教は温かく見守る。

現在の店舗隣では、本オープンに向けた改装工事も進めており、2月の開店に向けて、メニュー作りなどの準備にも余念がない。「地域の人たちが何を求めているかが最も大事。必要なら日本茶や漬物も出したい。長くいてもらえるために必要な要素をどんどん盛り込みたい」と学生たち。夢の実現はすぐそこに迫っている。

「Three Cafe」
【札幌市南区石山1条3丁目】
プレオープン中の営業は水・木・土・日曜の午前11時から午後6時。まずはカフェの存在を知ってもらおうと、コーヒーを無料で提供している。

 
(写真上)11月1日のプレオープン初日には地域住民らが多数駆けつけた
(写真下)開店に向けて準備する村井さん(右)と植田助教