特集:東海大生200人に聞きました
2015年3月1日号
副専攻で学びの幅を広げよう
面白そうだけどハードルが高い!?

所属学科の専門的な勉強だけでなく、特定の学科やテーマに関連した学問を体系的に学べる「副専攻制度」。2001年度から導入されている東海大学独自のプログラムを、学生たちはどのくらい活用しているのだろうか? 200人に副専攻についてアンケートを実施。教学部湘南教務課の中村直人課長と履修者にアドバイスを聞いた。(構成・編集部)


「副専攻制度」と聞いて、あなたはどんなことを思い浮かべますか? 他学科の授業を履修できる、20単位以上取得すれば成績証明書に明示される、視野が広がる……などなど、そのどれもが正解なのだ。中村課長は、「専門以外にこんな勉強をしてみたいと始める人や、就職を考えて履修する学生もいます。将来の職業に直接関係なくても、専門とは異なる取り組みや考え方は勉強になるはず。選択肢を広げるためにも、ぜひ活用してほしい制度です」と話す。

しかし多くの学生は、「興味はあるけれど、20単位を取りきるのはハードルが高い……」というのが本音のようだ。今回のアンケートでも、「自分の学部の勉強で精いっぱいで利用できなかった」(健康科学部3年・女子)、「純粋に興味のある科目を受けられるのはよい。でも20単位は厳しくて挫折した」(文学部4年・女子)といった声や、「湘南校舎以外だと選択肢が少ない」(基盤工学部2年・女子)という意見も聞こえてくる。

中村課長も、「1セメスターで20単位を取りきるのはなかなか難しいので、低学年のころから計画を立てて少しずつ履修することが大切です。湘南校舎以外の学生には、キャンパス間留学などの制度も活用してもらえれば」とアドバイスを送る。

一方で経験者からは、「関係ないと思っていた分野も主専攻とつながっていて面白かった」(文学部4年・女子)、「他学部の先生と話すことで専門性を高めることができた」(法学部4年・男子)といった前向きなコメントが多い。

「総合大学ならではの制度だと思う」(文学部1年・男子)との声もあるとおり、時間のやりくりは難しいけれど、幅広い分野を学べるのは東海大生の特権。73コースが設けられている副専攻を活用して、学びの幅を広げてみてはどうだろう。

達人に聞く!
2つの学問を学んだ自信
安井貴啓さん(理学部3年)

一般企業でエンジニアとして働いていましたが、社会に出て痛感したのは一つの学問を勉強しただけでは活躍できないということです。ただ性能のいいものを作っても売れません。デザインもいいという付加価値がついてこそ、商品としてヒットします。当時はその付加価値をつくるだけの知識がなく、「今のままではいけない」と思い、大学で学び直すことに決めました。

技術系の仕事で基礎となる物理学を主専攻に、自分に足りなかったデザイン学を副専攻として選びました。デザイン学では、色彩学や、グラフィック関連の実習ができる授業を受講しています。しかし、主専攻科目と副専攻科目の授業の開講日がかぶってしまうなど、両立が難しい点もあります。副専攻を受講すると決めた時点で、そのセメスターの時間割だけでなく、4年間の明確な授業スケジュールを立てておくことが必要です。

2つの学問を学んだことで、再び社会に出たときに製作できるものは大きく変わるだろうと思います。卒業後にも生きる武器を手に入れられたのではないかと思っています。

達人に聞く!
不安なことにもチャレンジを
壽淺 輝さん(文学部4年)

心理・社会学科に入学した直後のガイダンスのときに、副専攻制度を知りました。高校時代に受けた化学の授業が面白く、大学でも学んでみたいと思っていた私にとって、ぴったりの制度だと思いすぐに受講を決めました。

主専攻に余裕ができた1年生の秋から化学の授業を受講し始めました。高校時代は主に文系科目の勉強をしていたので、化学の知識といえば元素記号などの基礎の部分だけ。それでも、わからないことがあれば積極的に先生に聞きに行くことで、授業にもついていくことができました。先生方も私が文学部の学生だと知ると驚きながら、「大変だけど頑張ってね」と応援してくれました。

時間のやりくりは大変でしたが、好きなことに対しての努力をつらいと感じたことはありません。少しでも興味のある分野があるなら、チャレンジするべきだと思います。不安なことも、やってみるとなんとかなるものです(笑)。

卒業が迫ってきましたが、興味のあった2つの分野を学ぶことができ、充実した大学生活を送れたという満足感を得ることができました。

学生たちの声から

▶ 韓国語の副専攻科目を履修中。高校時代から授業を受けたいと思っていた言語なので学んでいて楽しい。友達の輪も広がったので、受けてよかった(文学部4年・女子)
▶ 語学を履修して、言語のほかにもその国の文化が学べた(理学部1年・男子)
▶ 他学部生でもとりやすいように、授業のレベルも適切だった(法学部4年・男子)
▶ どの道に進むにしても必要な知識が身につけられるのはいい(情報理工学部2年・男子)
▶ 自分が学ぶ専門知識以外の分野も単位として認定されるのは魅力(理学部1年・男子)
▶ 教職や学芸員などの資格を目指していて精いっぱい。それがなければ他学科の授業も受けていたと思う。意欲がある人ほど挑戦しているイメージ(生物学部3年・女子)
▶ 資格に関する科目を履修していて、副専攻までうまく取得できなかった。興味のある学部はたくさんあったので、1年生のころから絞って受ければよかった(文学部4年・女子)
▶ あまり関心を持てるような授業がなく、主専攻科目のほうが面白かった(海洋学部2年・女子)
▶ 東海大に進んだのも副専攻があったからだが、受講日程などが合わなくて利用できず残
念だった(健康科学部3年・女子)
▶ キャンパスをこえて履修してみたかったが、時間的にできなかった(総合経営学部3年・男子)
▶ 履修しきるのはかなりハードな印象(観光学部3年・女子)
▶ 必修科目で手いっぱい(工学部3年・男子)
 
【学生アンケート調査】●調査期間:2015年1月下旬〜2月上旬●調査対象者:東海大学在学生(札幌校舎11人、代々木校舎13人、高輪校舎10人、湘南校舎108人、伊勢原校舎19人、清水校舎16人、熊本校舎14人、阿蘇校舎9人)●調査回答数:200人●調査方法:ヽ慇献皀縫拭爾縫瓠璽襪妊▲鵐院璽箸鯒杰し回答を得る▲ャンパス内でアンケート用紙を直接配布し回答を得る