Column:Interview
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2019年11月1日号
【卒業生訪問!】日本初の民間ロケット打ち上げに成功
インターステラテクノロジズ株式会社
植松千春さん(工学部航空宇宙学科2015年度卒)

世界一安くてコンパクトな商用ロケットの開発を目指すインターステラテクノロジズ株式会社が、今年7月に、「MOMO」3号機を高度100キロメートルまで打ち上げた。同社に勤務する植松千春さんは、民間単独開発のロケットとして日本初の快挙を成し遂げたこのプロジェクトで、全体を取り仕切るプロジェクトマネージャを務めた。
 
根っからのロケット好きで、学生時代にはチャレンジセンターの「東海大学学生ロケットプロジェクト」に所属。2014年に学生によるロケット打ち上げでは最高記録となる高度2403メートルをマークしている。
 
「社会人になって規模は大きくなったけれど、プロジェクトの進め方やものの考え方は基本的に変わりません。今でも学生時代の教科書をひっくり返して勉強し直すことも。僕ほど、大学でやっていたことがそのまま社会で生かせている人も珍しいかもしれないですね(笑)」
 
ただ、責任の重さは格段に違う。「学生は100点満点のよいものを目指して失敗してもいい。でも、企業でそれは許されません。性能的には60点でも、確実に飛ぶものを作る必要がある。コストと信頼性のバランスをとるのが難しい」
 
だが、ハードが整うだけでもダメだという。さまざまな技術的課題を乗り越え、プロジェクトを成功させるには、メンバーとのコミュニケーションも重要になる。1つのプロジェクトは15人ほどがかかわるが、「個性が強い人が融合すればいいものができる。そのためにも一人ひとりと密に話し合い、全体を見渡しながらプロジェクトの方向性を共有し、意見がかみ合うように心がけています」

現在は、「ZERO」という新型ロケット開発プロジェクトに携わっている。「ロケット打ち上げの敷居が下がれば、もっと多くの人が宇宙開発にかかわれるようになる。その実現のために、これからも頑張ります」

 
(写真)ロケット開発では一つのミスが失敗につながる。「だからこそ一つひとつの実験を着実に積み重ねることが大切になる」と語る