[健康科学部]福祉・看護の学びを生かす
健康科学部の学生と大学院健康科学研究科の大学院生14人が8月7日から、熊本地震で被災した熊本県南阿蘇村にある福祉施設でボランティア活動に取り組んでいる。
学生たちは、それぞれが参加可能な日程で、交代で現地を訪れ、老人ホームに宿泊。施設利用者のレクリエーション活動を中心にサポートしている。看護・福祉分野の専門職を育成する機関として、阿蘇校舎周辺地域での支援方法を模索していた同学部では、NPO法人「となりのかいご」による、被災地に対する介護職者などの派遣活動への協力を決定。社会福祉学科の教員が中心となって学生たちにボランティアへの参加を呼びかけた。
長谷川舜太さん(社会福祉学科4年)は初日から13日間滞在し、入所者の散歩の付き添いや、22日に行われた夏祭りの企画・準備を担当。「施設で利用者に楽しく過ごしてもらうことも、介護者の役割の一つだと学びました。この体験を介護の仕事に生かしたい」と話していた。
また、4日間参加した看護学科3年生の勝又美幸さんは、「看護師を目指す者として、一人ひとりの思いを尊重することの大切さにあらためて気づいた」と振り返っていた。
指導する社会福祉学科の妻鹿ふみ子教授は、「この活動は利用者の支援だけでなく、施設スタッフの心の負担軽減にも役立っているのではないか」と分析したうえで、「過疎化や高齢化が進む地域の福祉・医療の現状や、災害弱者に対するケアのあり方などを、学生たちは体験的に学んでいると思います」と話している。活動は9月17日まで継続する予定。
(東海大学新聞9月1日号掲載)
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