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2020年4月1日号
【海洋学部】研究協力校で成果発表
東北の海洋環境調査

海洋学部が協力している東北マリンサイエンス拠点形成事業「海洋生態 系の調査研究」の成果発表会が、2月17日に岩手県陸前高田市の県立高田高校で開催された。

同事業は、東日本大震災における地震と津波が東北沿岸域の海洋生態系に与えた影響と回復過程を明らかにし、漁業などの復興に貢献することを目的に国立研究開発法人海洋研究開発機構(JAM STEC)などが手がけているもの。海洋学部からは、海洋地球科学科の坂本 泉准教授と海洋生物学科の田中克彦准教授の研究室が参画し、東日本大震災で被害を受けた陸前高田市など三陸沿岸域の海洋環境を調査。2014年からは、調査結果を地域に還元するため、高田高海洋システム科の生徒を対象とした出前観測・実験を年2、3回開催している。

今回の発表会は、参加した生徒たちが主体となり、これまでの研究成果を市民に発表する場として初めて企画。地元の漁業関係者や県の職員ら約150人が聴講した。

初めに、JAMSTEC海洋生物環境影響研究センターの藤倉克則センター長と坂本准教授が研 究の概要を説明。続いて海洋システム科の生徒6人が登壇し、採泥調査の結果をもとにした底質環境の報告、市内の漁港周辺でサンプルを採取した生態系の調査結果などを紹介し、今後は調査範囲を拡大して図鑑の制作にも取り組むと発表した。

坂本准教授は、「復興に関するこのプロジェクトが研究者の調査・研究だけで終わるのではなく、若い世代を中心とした地元住民が復興に携わるきっかけになるよう、生徒を巻き込んだ観測を実施してきました。将来は漁協や市の水産課の役に立つような観測データを、高校のホームページなどで公開できる仕組みをつくることを目標としています」と語っている。※肩書は当時

 
(写真)坂本准教授は海洋環境調査の概要などを解説