News:総合
2021年5月1日号
農学部が追悼式を実施
熊本地震から5年――
阿蘇でも黙祷をささげる

2016年4月14日と16日の2度にわたって最大震度7を記録した平成28年熊本地震で大きな被害を受けた農学部が、4月16日に「熊本地震追悼式」を開いた。

熊本地震では、農学部が置かれていた阿蘇実習フィールド(旧阿蘇校舎)とその周辺地域が甚大な被害を受け、農学部の学生3人の尊い命が失われた。式は地震の発生から節目を迎えるこの時期に、熊本地震で亡くなった方々をあらためて追悼することが目的。

今年度は午前中に阿蘇実習フィールドで農学部の教員と九州キャンパスの職員、卒業生、地域住民ら約20人が参列して黙祷をささげた。また、より多くの学生、教職員の参加が可能になるように熊本校舎で追悼式が執り行われ、新型コロナウイルス感染症の拡大防止を図りながら約120人が参列した。

式では、初めに参列者全員で黙祷をささげた後、荒木朋洋九州キャンパス長が追悼の言葉を述べ、「震災後、復興計画に対して熊本県や南阿蘇村をはじめ多くの方々に温かいご支を賜り、新しい農学部をつくり上げていく努力を重ねています。ぜひ見守っていただきたいと思います」と語った。

また、農学部の岡本智伸学部長は、祭壇の横に掲げられた松前達郎総長作詞による楽曲『阿蘇に生きる』の歌詞“山脈に拡がる緑 そのやさしさは母のぬくもり 熱き想いは空に舞い 阿蘇の大地をかけめぐる 涯しない夢に生きる若き命よ“を示しながら、「熊本県で唯一の農学部としての責務を果たすべく、使命感を持って進んでいくことを誓い、阿蘇の大地に若き命が抱いた、果てしない夢に対しての答辞といたします」と話した。

さらに学生を代表して南阿蘇村での語り部活動などに取り組む「阿蘇の灯」代表の野田良多さん(農学部4年)が登壇。「亡くなられた先輩たちの分まで前を向き、懸命に歩んでいきます」と力強く誓った。

 
(写真上)岡本農学部長は、「農学部には震災後も大きな夢を持った学生が入学し、学びを続けています。創造的復興とは、過去を知る世代が目指す“復帰”だけでなく、そこにとらわれない次の世代による“創造”が調和して果たされるもの」と話した
(写真下)阿蘇実習フィールドでも教職員や関係者らが黙祷をささげた