特集:東海大生200人に聞きました
2020/09/01 学生から見た遠隔授業
2020/08/01 生活習慣、乱れてない?
2020/07/01 新型コロナウイルス感染症アンケート
2020年9月1日号
学生から見た遠隔授業
どんなメリット、デメリットがある?

東海大学ではこの春学期、新型コロナウイルスの感染拡大により学生の入構を禁止し、インターネットなどを活用した遠隔授業が実施された。5月からの約3カ月、大学の教室から自宅へと学びの場を移して遠隔授業を受けた学生たちは、どのように勉強に向き合い、何を感じたのだろうか。学生100人に聞いた。(構成・編集部)

「遠隔授業を受講する際、主に使用している機器は?」の問いには、8割以上が「パソコン」と回答。遠隔授業では画面上で資料を確認したり、授業ごとに課題リポートを作成したりと、これまで以上にパソコンの出番が増えている。

学生生活の必需品である「スマートフォン」は4人と少数派。「パソコンと併用している」(文学部4年・女子)という声もあるが、学びの道具としてはあまり活用されていないようだ。

感染防止対策として始まった遠隔授業だが、学生たちはほかにもさまざまなメリットを見つけている。「遠隔授業を受けてよかったこと」を聞くと、「自分のペースで学習できる」69人、「通学時間をほかのことにあてられる」64人と、時間にゆとりを持てることに魅力を感じる意見が多い。

「動画を使ったオンデマンド型の授業は巻き戻せるのですぐ復習ができる」(工学部3年・女子)など、じっくり学べる環境であることもわかる。

一方、「遠隔授業で困ったこと」の問いには、「課題が多い」62人、「友人と会えず孤立感を感じる」52人と、従来の対面授業との違いに戸惑う声も。特に課題の多さが学生たちの頭を悩ませ、「提出期限を目につく場所に貼る」(健康科学部4年・女子)、「課題の提出を忘れないようにしっかりとメモをとるようになった」(情報通信学部1年・男子)など、自分なりに工夫した学生が多い。

また、「遠隔と対面ではどちらの授業が受講しやすいですか?」の質問には、対面が41人、遠隔が10人と大きな差が出た。しかし、約半数の49人は「授業内容に合わせて授業形態を選択したい」と回答。「大人数の授業では発言のタイミングが難しかったが、遠隔授業はチャットで気軽に質問できる」(医学部3年・女子)など、科目や人数によっては遠隔授業を支持する意見もあった。

学生たちの声から
Q.遠隔授業を受けるうえで工夫していることは?

▶授業の合間には散歩するなど、なるべく座りっぱなしにならないように心がけている(生物学部3年・男子)
▶ オンデマンド型の授業でも、大学の時間割どおりに受講する(基盤工学部3年・男子)
▶ 時間割表やカレンダーを自作し、課題の提出期限などを確認している(海洋学部3年・女子)
▶ 集中するためにスマホを視界から消している(政治経済学部1年・男子)
▶ イヤホンで周囲の環境音をシャットアウト(医学部3年・男子)
▶ 課題提出のスケジュールを、一つの紙にまとめて管理するようにしている(健康学部3年・女子)
▶ 身だしなみに気をつけている(経営学部1年・男子)
▶ パジャマのまま授業を受けない(観光学部2年・女子)
▶ 課題を早めに終わらせる(国際文化学部1年・女子)
▶ 自宅では集中力が途切れてしまうため、図書館の自習室で勉強している。もちろん感染症対策はきっちり!(文学部1年・女子)
▶ パソコンで授業を受けていると目が疲れたりタイピングで指が疲れたりするので、ストレッチやモニターの高さを変えるなど工夫している(海洋学部3年・男子)
▶ 事前に配られたレジュメはなるべく印刷して授業を受けている(法学部3年・女子)
▶ 集中が続かないときは休む(農学部1年・女子)
▶ WEBビデオ会議システム「Zoom」などを使った授業では、背景に変なものが映り込まないように気をつける(生物学部4年・女子)
▶ 必ず毎朝パソコンを起動して1日の予定を確認する(文化社会学部1年・男子)
▶ 提示された課題をパソコンに保存し、いつでも閲覧できるようにしている(工学部1年・男子)
▶ コーヒーとキャンディーバーを机の上に置いている(工学部2年・男子)
▶ 顔を映さない授業でも机で受ける(文化社会学部3年・女子)
▶ チャイムがないと時間感覚がなくなってしまうため、授業開始と終了の時間にアラームを設定する(文化社会学部2年・女子)


新型コロナの影響で遠隔を導入 多様なツールを活用
東海大では4月から当面の期間で学生の入構を禁止し、課外活動も制限。春学期はインターネットを活用した遠隔授業を実施することが決まり、5月11日から8月15日までの約3カ月にわたって開講された。

遠隔授業の開始にあたっては、インターネット環境を整備する必要のある学生に対して、1人あたり1万円を上限とした遠隔授業支援金を拠出。教材の提供や出席確認、課題提出には、東海大独自の授業支援システムをはじめ多様なアプリケーションやオンラインツールが活用された。グループウェア「Teams」やWEBビデオ会議システム「Zoom」は、同時双方向型のライブ配信授業や、映像や資料を配信するオンデマンド型の授業などに活用。また、連絡や課題提出にはメールやメッセージアプリ「LINE」、動画の配信には「YouTube」を用いる授業もあった。

また、NHKオンデマンド「まるごと見放題パック」の契約も呼びかけられ、さまざまな授業で教材として活用された。東海大では秋学期に一部で対面授業が再開され、遠隔授業も継続される予定となっている。

 
【学生アンケート調査】●調査期間:2020年6月18日〜7月2日●調査対象者:東海大学在学生(湘南校舎:47人、代々木校舎:6人、高輪校舎:5人、清水校舎:14人、伊勢原校舎:17人、熊本校舎:4人、札幌校舎:7人)●調査回答数:100人●調査方法:学生モニターに東海大学新聞WEB版のアンケートフォームから回答を得る