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2021年9月1日号
【付属図書館】桃園文庫の古典籍をデジタル化
国文学研究資料館と覚書締結

国文学研究資料館と東海大学付属図書館が6月17日に、日本語の歴史的典籍の国際共同研究ネットワーク構築計画におけるデータベース構築に関する覚書を締結した。東海大が所蔵する「桃園文庫(とうえんぶんこ) 」約8500点の中から、古典籍(江戸時代以前の日本の書物)の資料約2000点を2023年度までにデジタル化。国文学研究資料館の「新日本古典籍総合データベース」に公開される計画となっている。

「桃園文庫」は、国文学者の故・池田亀鑑博士が『源氏物語大成』を編纂する過程で購入した『源氏物語』の写本をはじめ、『伊勢物語』『土佐日記』などの王朝文学に関する資料を含んだコレクションの総称。東海大文明研究所初代所長などを歴任した故・原田敏明名誉教授が池田博士の義理の兄である関係から、池田博士が亡くなった後にコレクションの管理を一任された。

1973年11月に東海大が建学30周年事業の一環として一括購入し、「桃園文庫」として付属図書館に保管されてきた。展示会以外では一般公開はされておらず、学内外の研究者から問い合わせがあった際に対応。外部への持ち出しや写真撮影、コピーは原則禁止されていた。

今回のデジタル化にあたっては、写本などのコレクション一点一点を撮影し、書誌データと合わせて新日本古典籍総合データベースに公開される。書名や著者名、分類といったキーワード検索のほか、「公家」「鎧」「犬」といった画像ごとにつけられたタグからも検索ができ、資料によってはデータのダウンロードも可能となる。

データベースには現在、全国各地の大学や図書館などの機関に所蔵されている約65万点の書誌と約15万点の画像が公開されており、論文への転載や他機関の資料との比較など、研究・教育活動への活用が期待されている。付属図書館の辻中豊館長(副学長・政治経済学部教授)は、「桃園文庫の閲覧に関する問い合わせはコロナ禍の前で年間約50件以上と多く、学内外からデジタル化を要望する声もありました。データベースに公開されれば世界中から閲覧でき、理工系など他分野の研究者によって新たな研究が生まれる可能性もある。多くの方に活用してもらいたい」と語っている。

 
(写真下)東海大が所蔵する「桃園文庫」の中から、『源氏物語』の写本など約2000点のコレクションがデジタル化される